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UBSが原油価格見通しを下方修正、在庫解消進まず
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1月13日、UBSは原油価格見通しを引き下げた。写真はハノイのガソリンスタンドで昨年9月撮影(2016年 ロイター/Kham)
[13日 ロイター] - スイスの銀行大手UBSは2016-18年の原油価格見通しを引き下げた。現在の水準が予想を下回っていることや、世界的な在庫の解消がことし下半期に始まることはないとの見方を理由として挙げた。
UBSは12日に、16年の北海ブレント原油の平均価格の見通しを1バレル=57.50ドルから42.50ドルに下方修正した。17年は70ドルから55ドル、18年は75ドルから70ドルに下げた。
米国産のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)についても、16年を52.50ドルから40ドル、17年は65ドルから52ドル、18年は70ドルから67ドルへと下方修正した。
UBSは投資家向けメモで「短期的には供給過剰状態が続く」とした。
ただ中期的にみると現在の価格は持続不可能と指摘。原油価格の急落は長期的なファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)に基づいたものではなく、主に短期的な勢いによるものだとした。
原油価格は12年ぶりの安値水準を推移しており、前日は1バレル=30ドルを下回った。中国の需要が弱含んでいることや、生産抑制の動きがないことから、ことしに入って20%近く値下がりしており、下げ止まりの兆しはみえない。
バークレイズやバンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ、ソシエテ・ジェネラルなど複数の証券会社や銀行も今週に入って原油価格の見通しを引き下げた。
UBSは米国産天然ガスの価格見通しも引き下げた。16年は100万英サーマルユニット(BTU)当たりの平均で2.45ドル、17年は2.75ドル、18年は3.00ドルとした。