ECB、金利設定は「現実的かつデータ主導で」=伊中銀総裁

3月26日、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのパネッタ・イタリア中銀総裁(写真)は、ECBは金利設定において現実的かつデータ主導でなければならないとフィナンシャル・タイムズ(FT)に寄せた書簡で述べた。2023年11月、ローマで撮影(2025年 ロイター/Remo Casilli)
[ローマ 26日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのパネッタ・イタリア中銀総裁は26日、ECBは金利設定において現実的かつデータ主導でなければならないとフィナンシャル・タイムズ(FT)に寄せた書簡で述べた。
現在のような不確実性の高い時期においては、ECBは中立金利を算出することよりもインフレ予測に重点を置くべきとの認識を示した。
ECBは昨年6月以来6回の利下げを行ったが、3月の理事会で主要政策金利の預金金利を2.5%に引き下げた後は、次の動きについてほとんどシグナルを出していない。
ハト派として知られるパネッタ氏は、「Rスター」と呼ばれる中立金利の算出は「不確実性に満ちた」調査やモデルを通じてしか推定できない、流動的で目に見えないターゲットだと指摘。
その上で、インフレ動向や、政策スタンスが2%目標達成に向けて適切かどうかに集中すべき時に、政策スタンスがRスターに基づいて「制約的」なのかどうかという問題に「固執」しないよう警告した。
「全体として、マクロ経済指標と予測は、まだやるべきことがあることを示唆している」と述べた。