日経平均は大幅続落、一時700円近く下落 円高を嫌気
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2月20日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比486円57銭安の3万8678円04銭と続落して取引を終えた。写真は都内で2020年10月撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)
Hiroko Hamada
[東京 20日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比486円57銭安の3万8678円04銭と続落して取引を終えた。為替市場で円高が進んだことが嫌気され、幅広い銘柄で売りが優勢となった。後場には一時700円近く下げる場面もあった。
日経平均は、前営業日比221円安と軟調にスタートした。取引時間中にドルが150円前半まで下落するなど円買い圧力が強まり、日経平均も次第に下げ幅を拡大。後場序盤に一時695円安の3万8468円72銭まで下落した。市場では「米国の関税政策は不透明感が高く、リスク回避のムードが相場の重しとなっている」(外資証券・アナリスト)との指摘が聞かれた。
売りが一服した後は下げ幅を縮小し、大引けにかけては3万8600円台を軸にもみ合った。日経平均の中心的なレンジである3万8000円―4万円の下限にやや近付き、押し目買いも入りやすいとの見方があった。
市場では「先物主導で売りが強まり、値がさ株が下落したことが指数を押し下げた」(東海東京インテリジェンス・ラボのシニアアナリスト、澤田遼太郎氏)との声が聞かれた。関税政策を巡る不透明感から外需株を手掛けにくい流れは継続し、日経平均は横ばい圏での推移が続きやすいという。
日銀の植田和男総裁は20日昼過ぎ、石破茂首相と官邸で会談し金融・経済動向について意見交換した。上昇傾向にある長期金利に関しては「話はしていない」という。澤田氏は「足元の金利上昇を容認しているとも受け取れ、先々の金利高に対する警戒感がやや強まった」とみている。
TOPIXは1.18%安の2734.60ポイントで取引を終了。プライム市場指数は1.18%安の1407.56ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は4兆4888億4800万円だった。東証33業種では、鉱業、石油・石炭製品、空運など5業種が値上がり。建設、その他製品、非鉄金属など28業種は値下がりした。
きょうグロース市場に新規上場したフライヤーは公開価格を73.23%上回る1178円で初値を付け、一時1185円まで上昇。932円で取引を終えた。
個別では、指数寄与度の大きい銘柄の一角が軟調でファーストリテイリングが1%超安、ソフトバンクグループが2%安、東京エレクトロンが3%超安だった。主力のトヨタ自動車が1%超安、日野自動車が5%超安、SUBARUが4%超安、日産自動車が2%超安と自動車株も値下がり。
一方、一部のハイテク銘柄は堅調で、ルネサスエレクトロニクスが4%超高、ソシオネクストが3%超高となった。前場に中期経営計画を発表したスズキは1%超高だった。
プライム市場の騰落数は、値上がり249銘柄(15%)に対し、値下がりが1344銘柄(81%)、変わらずが47銘柄(2%)だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 38678.04 -486.57 38942.91 38,468.72─
38,967.01
TOPIX 2734.60 -32.65 2751.47 2,722.24─2
,755.07
プライム市場指数 1407.56 -16.80 1415.57 1,401.19─1
,418.01
スタンダード市場指数 1294.84 -10.79 1302.24 1,293.84─1
,302.24
グロース市場指数 874.79 -3.18 877.77 874.13─882
.13
グロース250指数 683.37 -1.75 685.28 682.19─689
.12
東証出来高(万株) 187799 東証売買代金(億円 44888.48
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