豪BHP、鉄鋼・銅の需要回復見込む 24年7─12月期は23%減益
Sameer Manekar Melanie Burton
[18日 ロイター] - オーストラリアの資源大手BHPグループは18日、中国で景気回復の兆しが見られ、各国中銀の利下げを背景に鉄鋼と銅の需要が回復しつつあるとの見方を示した。ただ、貿易摩擦が激化すれば、世界経済への下振れリスクになると指摘した。
2024年7─12月の基礎的利益は50億8000万ドルで、前年比23%減少した。ビジブル・アルファの市場予想(50億1000万ドル)は小幅上回った。
最大の利益を生み出す商品である鉄鉱石の基礎的営業利益は26%減の72億ドルだった。
一方、世界的な金融緩和により主力製品である鉄鉱石と銅の需要見通しが改善すると指摘した。
マイク・ヘンリー最高経営責任者(CEO)は、世界経済と貿易を巡る不確実性にもかかわらず、需要は依然として底堅く、中国では景気回復の兆しが見え始めていると指摘。米経済も堅調で、インドでは成長が著しいと述べた。
米関税の影響については、売上高に占める割合が小さいため、さほどないとの見方を示した。仮にカナダ産肥料の米国への供給に制約が生じるようなことがあれば、世界市場の再編が予想されると述べた。同社は来年末に肥料の出荷を開始する予定。
上期の銅部門の利益は50億ドルで44%増加した。中国の景気刺激策や米国の金利引き下げにより銅価格が高止まりしたことが支援した。25年度に銅部門の拡大に47億ドルを支出する予定。