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日経平均は4日ぶり反落、一時1100円安 トランプ高関税を警戒

2025年02月03日(月)16時16分

 2月3日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比1052円40銭安の3万8520円09銭と4日ぶりに反落して取引を終えた。東京証券取引所で2024年12月撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 3日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比1052円40銭安の3万8520円09銭と4日ぶりに反落して取引を終えた。トランプ米大統領が米国時間の1日、カナダとメキシコ、中国からの輸入品に追加関税を課す大統領令に署名したことを受けて、さらなる関税強化や経済への悪影響が警戒されリスクオフが強まった。幅広く売られ、一時1100円超安に下げ幅を拡大。先行き不透明感はくすぶり続け、安値圏でのもみ合いを継続した。

日経平均は639円安で寄り付いた後も下げ幅を拡大。一時1170円安の3万8401円82銭に下落した。東証33業種は32業種が下落した上、東証プライム市場の約9割が値下がりとなり、ほぼ全面安の商状となった。

米国の高関税は4日に対象国への発動が見込まれる中、自動車などの輸出関連株を中心に売りが強まった。中国への高関税や自動車のサプライチェーン(供給網)への影響などが警戒された機械株も弱かった。前週末の米国市場での半導体株安を嫌気し、日経平均への寄与度の高い国内の半導体関連株も軟調となって指数を押し下げた。

ドル/円は前週末の大引け時に比べて円安に振れ、相場の下支え役に意識された。一方、時間外取引の米株先物が大幅安で推移したことが投資家心理の重しになった。市場では「(中国AIの)ディープシークの台頭といい、今回の高関税といい、割高なアメリカ株の調整の口実になった。日本株もそれに付き合わされている」(ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジスト)との見方が出ている。

実際に高関税が発動されれば、リスクオフがもう一段、強まる可能性も警戒されているが「日本株は割高感があるわけではなく、足元の決算も良好だ。出尽くし感が生じれば、戻りやすさもある」(ニッセイ基礎研の井出氏)という。 TOPIXは2.45%安の2720.39ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比2.45%安の1400.2ポイントだった。プライム市場の売買代金は5兆5629億6800万円だった。東証33業種では、値上がりは情報・通信の1業種。値下がりは輸送用機器や精密機器、パルプ・紙など32業種だった。 決算などを手掛かりにした個別物色は活発だった。先週末に業績予想を上方修正した住友ファーマはストップ高となり昨年来高値を更新。コナミグループも昨年来高値を更新した。一方、輸出株の一角としてトヨタ自動車が軟調。アドバンテストもさえなかった。新興株式市場は、東証グロース市場250指数が1.31%安の642.15ポイントと3日続落した。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが154銘柄(9%)、値下がりは1470銘柄(89%)、変わらずは15銘柄だった。

終値 前日比 寄り付き   安値/高値 

日経平均 38520.09 -1052.4 38932. 38,401

66 .82─38

,948.6

1

TOPIX 2720.39 -68.27 2748.6 2,714.

2 61─2,7

49.91

プライム指数 1400.20 -35.15 1415.3 1,397.

1 39─1,4

15.31

スタンダード指数 1263.56 -13.81 1273.1 1,263.

4 14─1,2

73.14

グロース指数 827.06 -9.71 829.56 823.17

─831.4

0

グロース250指 642.15 -8.52 644.52 639.38

数 ─646.4

2

東証出来高(万株 248557 東証売買代金( 55629.

) 億円) 68

ロイター
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