FRB金利据え置き、議長「利下げ急がず」 トランプ政策見極めへ
米連邦準備理事会(FRB)は28─29日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を4.25─4.50%に据え置くと決定した。2022年6月撮影(2025年 ロイター/Sarah Silbiger)
Howard Schneider Michael S. Derby
[ワシントン 29日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は28─29日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を4.25─4.50%に据え置くと決定した。決定は全会一致。今後の利下げ時期についてはほとんど手掛かりを与えず、トランプ政権の政策を見極めていく姿勢を示した。
FRBは昨年9月から12月にかけて3会合連続で合計1%ポイントの利下げを実施。今回のFOMCはトランプ大統領の2期目就任後で初めての会合となった。
パウエル議長はFOMC後の記者会見で、インフレや雇用、経済活動全般への影響を判断する前に「どのような政策が実施されるのかを見極める必要がある」とし 「政策スタンスの調整を急ぐ必要はない」と指摘。トランプ政権の新たな政策を時間をかけて見極めていく姿勢を示した。
また、過度な利下げにはリスクが伴うとの考えを示し、「制約的な政策を過度に早急に、もしくは過度に大幅に緩和すれば、インフレを巡る進展が妨げられる可能性がある」と警告した。
「われわれの政策スタンスは非常に適切に調整されていると考えている」とし、「失業率は6カ月間おおむね安定している。過去数件のインフレ指標は、より前向きな数値を示唆している」と語った。
トランプ大統領は自身の交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、直接利下げを要求することはしなかったが、2021年に新型コロナのパンデミック(世界的大流行)の余波でインフレが急上昇したことについて、FRBが「DEI(多様性、公平性、包摂性)、ジェンダーイデオロギー、グリーンエネルギー、偽の気候変動」などへの対応に時間をかけすぎたことが原因だと主張した。
「(FRBは)自ら引き起こしたインフレ問題を止められなかった」と批判。「銀行規制で劣悪な仕事をした」とも非難した。
トランプ氏は先週就任した際、関税引き上げや移民規制の強化、減税、規制緩和などを改めて表明。FRBに利下げを要求する意向も示し、FRBがこれに従うことを期待すると述べていた。
パウエル議長はトランプ氏のこれまでの発言について「反応もコメントもしない」と述べた。FRBは年間2%のインフレ率と一致する最低水準の失業率を維持できるよう経済情勢に対応していると述べた。
<FOMC声明の文言変更>
インフレ指標が数カ月にわたり横ばいで推移する中、FRBは今回のFOMC声明から、インフレ率は2%の目標に向けて「進展」しているとの文言を削除。「インフレ率は依然やや高止まりしている」とするにとどめた。
FRBは声明で「経済活動が引き続き堅調なペースで拡大していることを示している」とし、「失業率はここ数カ月間、低水準で安定しており、労働市場の状況は引き続き堅調だ」と指摘。「委員会の評価は、労働市場の状況、インフレ圧力、インフレ期待、金融と世界の動向を含む幅広い情報を考慮する」とした。
<ややタカ派的との見方>
今回の金利据え置きは予想通り。FRB内では追加利下げの必要性を巡る議論が続いており、政策当局者の間では年内に0.25%ポイントの利下げを2回程度実施する可能性が見込まれている。
アネックス・ウェルス・マネジメントの チーフエコノミスト、ブライアン・ヤコブセン氏は「失業率が低水準にとどまる中、インフレが高止まりする状態にあるとFRBは見なしているようだ」とし、「声明文はややタカ派的だと解釈できる。小幅な金利調整で経済をこの均衡状態から脱却させられる可能性が示唆された」と述べた。
ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントのマルチセクター債券投資部門責任者、リンジー・ロズナー氏は「FRBの緩和サイクルはまだ終わっていないと考えているが、FRBは次の利下げ実施に向けインフレ指標のさらなる改善を確認したいと考えているもようだ。このことは、インフレ率が目標に向けて『進展』しているとの文言が削除されたことからも明らかだ」と述べた。
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