4000─5000億ポンドの準備金維持を、銀行新規制は延期=英中銀総裁
イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁は29日、英中銀は4000億─5000億ポンド(4960億─6200億ドル)の準備金を保有しておきたいとの考えを示した。2024年11月撮影(2025年 ロイター/BENJAMIN CREMEL/Pool via REUTERS)
[ロンドン 29日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁は29日、英中銀は4000億─5000億ポンド(4960億─6200億ドル)の準備金を保有しておきたいとの考えを示した。中銀は現在、量的緩和(QE)で膨れ上がったバランスシートの縮小を進めている。
ベイリー総裁は議会の財務委員会で、銀行とは頻繁に話し合いを行っており、4000億─5000億ポンドの数字が提示されているものの「時間の経過とともに変わる可能性もある」と指摘。時期を巡るこれまでの見通しに沿って、年内後半に準備金がその水準まで減少する公算があると述べた。
ベイリー総裁は昨年5月の演説で、「望ましい最低準備金の範囲」が3450億ポンドから4900億ポンドの間になると予想しており、2025年下期にもこの水準に達する可能性があるとの見方を示している。
さらに同総裁は、銀行に対する新たな規制の導入を延期すると言明。トランプ米大統領による米国企業への規制緩和を背景に、英企業が競争上不利な立場に置かれることを回避するためとした。
ベイリー氏は、今後はバーゼル規制を巡る合意が必要とした上で、米国側の不確実性や競争上の問題から合意が遅れているとの考えを改めて示した。
同中銀は17日、国際的な銀行の資本規制「バーゼル3」に基づく英国の規則(バーゼル3.1)について、適用を2027年1月に1年延期すると発表していた。
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