ESGファンドへの資金流入、2024年は半減=モーニングスター
モーニングスター・サステイナリティクスは27日、世界の環境・社会・統治(ESG)ファンドへの資金流入が2024年は約半分に減少したと発表した。写真は2024年10月、英ロンドンで撮影(2025年 ロイター/Hollie Adams)
Virginia Furness
[ロンドン 27日 ロイター] - モーニングスター・サステイナリティクスは27日、世界の環境・社会・統治(ESG)ファンドへの資金流入が2024年は約半分に減少したと発表した。欧州ではESGファンドの閉鎖が新規設定を上回った。ESGに否定的な考え方やESGファンドの低調なリターンにより、ファンドの魅力が低下したことが背景。
昨年第4・四半期には欧州のパッシブ運用ファンドを中心にESGファンドへ185億ドルの資金が流入したが、その後は低調な運用成績や欧州における規制強化、米国でのESGに反対する動きを受け、投資家や資産運用会社がESGファンドから離れた、とモーニングスター・サステイナリティクスは分析した。
24年はESGファンドへの資金流入が360億ドル減少し、流入額は18年以降で最低となった。
昨年は特に、高金利がクリーンエネルギー株など環境関連株を圧迫した上、環境保護に懐疑的などドナルド・トランプ氏が米大統領選で勝利するなど、ESGファンドには逆風が吹いた。
こうした状況下、昨年は欧州ではESGファンドが買い越された一方、米国では196億ドルの売り越しとなった。
欧州では規制当局が、企業が環境に配慮したように見せかける「グリーンウォッシング」への取り締まりを強化したことで、ESGファンドを閉鎖したり、ファンドの運用方針からESG重視を外したりする動きが見られた。
欧州では昨年、約351本のESGファンドが閉鎖もしくは統合され、115本のファンドは運用方針からESGに関連した項目を削除した。
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