アステラス、承認申請取り下げなどで減損1760億円 通期減益に
1月24日、 アステラス製薬は欧州で治療剤の注射液の販売承認申請を取り下げたことなどにより、2025年3月期に総額約1760億円の減損損失を計上すると発表した。写真は都内の同本社で2019年12月撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
Kentaro Okasaka
[東京 24日 ロイター] - アステラス製薬は24日、欧州で治療剤の注射液の販売承認申請を取り下げたことなどにより、2025年3月期に総額約1760億円の減損損失を計上すると発表した。通期の連結業績予想(国際会計基準)を下方修正し、純利益を従来の500億円から140億円に引き下げた。
同社は昨年10月に通期の純利益予想を300億円から上方修正していた。前年比3倍弱の増益を見込んでいたが、一転して17%の減益となる。
米国で販売している、視力低下を招く加齢黄斑変性の治療剤の硝子体内注射液について、欧州での販売承認申請を取り下げたことで1160億円の減損損失を計上。また、筋強直性ジストロフィー患者を対象に実施中の遺伝子治療プログラムの研究開発計画変更に伴い、減損損失520億円を計上するなどした。
通期の配当予想の1株74円は変更ないとしている。