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午後3時のドルは156円台で膠着、日銀会合待ち 利上げペース見極めへ

2025年01月23日(木)15時56分

 1月23日 午後3時のドルは156円後半と、前日のニューヨーク市場終盤から小幅にドル高/円安の水準で取引されている。写真は1ドル紙幣で、2021年11月撮影(2025年 ロイター/Murad Sezer)

Atsuko Aoyama

[東京 23日 ロイター] - 午後3時のドルは156円後半と、前日のニューヨーク市場終盤から小幅にドル高/円安の水準で取引されている。日銀の金融政策決定会合の結果をあすに控え、こう着感が強まっている。利上げはほぼ織り込み済みだが、一部では次の利上げの手掛かりを示さない「ハト派利上げ」になるとの見方も浮上している。

ドルは156円台でもみ合い、朝方から上下約50銭の範囲内の小動きにとどまった。大統領就任後初となる米FOXニュースのトランプ氏インタビューも注目されたが、関税や減税など市場の注目度の高い話題で目立った発言はなかった。

IG証券の石川順一・シニアマーケットアナリストは、直近1週間は10日・50日の移動平均線に挟まれたレンジ内で、「こう着感の強い相場になっている」と指摘。ドル/円は次の材料待ちで「特に(日銀)会合後の会見で植田和男総裁が賃金と物価の好循環、個人消費、米経済に対してどのような見解を示すのかで、利上げペースを見極めることになる」と述べた。

SBIリクイディティ・マーケットの上田真理人・金融市場調査部長は、植田総裁の会見が次の利上げの手掛かりを明確に示さないハト派的な内容になるとの思惑もあり、「それを先取りした形できょう円安が進んでいる可能性がある」とした。会見では「利上げに前向き過ぎず、ハト派過ぎずバランスが取れるかどうかだ。ちょっとした言葉尻を捉えて相場が大きく動くだろう」と語った。

植田総裁の会見は、トランプ氏が大統領に就任以降初めて。昨年12月の会合で利上げを見送った背景に、米新政権発足に伴う不確実性を挙げていたことから、どのような認識を示すのかも注目だという。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 156.69/156.72 1.0405/1.0406 163.05/163.06

午前9時現在 156.40/156.45 1.0406/1.0409 162.80/162.82

NY午後5時 156.53/156.54 1.0407/1.0410 162.92/162.94

ロイター
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