ニュース速報
ビジネス

アルゼンチンCPI、昨年12月は117%へ低下 インフレ鈍化進む

2025年01月15日(水)08時21分

1月14日、アルゼンチン国家統計センサス局(INDEC)が発表した昨年12月の消費者物価指数(CPI)は前月比で2.7%上昇し、アナリストによる市場予想通りだった。ブエノスアイレスの市場で同月撮影(2025年 ロイター/Agustin Marcarian)

[ブエノスアイレス 14日 ロイター] - アルゼンチン国家統計センサス局(INDEC)が14日に発表した昨年12月の消費者物価指数(CPI)は前月比で2.7%上昇し、アナリストによる市場予想通りだった。前年同月比の伸び率は117.8%となり、ピークだった昨年4月の300%弱から鈍化した。

前月比の上昇率は昨年11月の2.4%からわずかに拡大し、アナリストらは季節的な物価上昇が要因だと指摘した。市場は今回の結果を前向きに受け止めており、今年もインフレが鈍化すると予想している。

南米2番目の経済大国のアルゼンチンでは、2023年12月に就任したミレイ大統領が厳しい歳出削減と緊縮財政を推し進めたことを背景にインフレ率が鈍化した。

カプート経済相は昨年12月のインフレ率について「ディスインフレのプロセスが続いていることが確認された」と短文投稿サイトXに書き込んだ。

一方、住居費と光熱費が昨年12月のインフレ率を押し上げた中で、多くの国民は家計を圧迫されている。

市場関係者は、アルゼンチン中央銀行が政策金利を現在の32%から引き下げると予想。また、アルゼンチン政府が通貨ペソの切り下げを減速させるとの見方も示している。

政府は「クローリング・ペッグ制」で毎月2%のペソ切り下げを容認しており、マックス・キャピタルは「(前月比の)インフレ率が2.5%程度またはそれ以下になれば、政府はクローリング・ペッグ制を1%に引き下げるだろう」とコメントした。

併せて「中銀は政策金利を500ベーシスポイント(bp)程度引き下げると予想している」として15日にも利下げが実施される可能性があるとの見方を示した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

EXCLUSIVE-シリア中銀新総裁、金融政策の独

ビジネス

来週の決定会合で利上げ行うか議論=植田日銀総裁

ビジネス

マネーストックM3、12月は0.8%増 4カ月ぶり

ビジネス

韓国資本市場、12月は外国人売り越しが20年以来高
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ新政権ガイド
特集:トランプ新政権ガイド
2025年1月21日号(1/15発売)

1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン」がSNSで大反響...ヘンリー王子の「大惨敗ぶり」が際立つ結果に
  • 4
    「日本は中国より悪」──米クリフス、同業とUSスチ…
  • 5
    大麻は脳にどのような影響を及ぼすのか...? 高濃度の…
  • 6
    日鉄はUSスチール買収禁止に対して正々堂々、訴訟で…
  • 7
    ロシア軍高官の車を、ウクライナ自爆ドローンが急襲.…
  • 8
    ド派手な激突シーンが話題に...ロシアの偵察ドローン…
  • 9
    トランスジェンダーを抹消か...トランプ政権、気候変…
  • 10
    LA史上最悪の山火事が招いた、ハリウッド映画のよう…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分からなくなったペットの姿にネット爆笑【2024年の衝撃記事 5選】
  • 4
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 5
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 6
    ロシア兵を「射殺」...相次ぐ北朝鮮兵の誤射 退却も…
  • 7
    睡眠時間60分の差で、脳の老化速度は2倍! カギは「…
  • 8
    装甲車がロシア兵を轢く決定的瞬間...戦場での衝撃映…
  • 9
    トランプさん、グリーンランドは地図ほど大きくない…
  • 10
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が…
  • 6
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 7
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 8
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中