ニュース速報
ビジネス

オープンAI組織再編、マスク氏が公正価値評価へ競売提案=関係筋

2025年01月10日(金)13時20分

 対話型人工知能(AI)「チャットGPT」を手がける米オープンAIの組織再編に関し、同社の営利重視の組織転換に反対する実業家イーロン・マスク氏が、オープンAIの非営利部門が管理する慈善資産の公正価値を決定するため、オープンAIが事業の主要株式を競売にかけるよう州司法長官に提案した。写真はオープンAIのロゴ。2023年2月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)

[9日 ロイター] - 対話型人工知能(AI)「チャットGPT」を手がける米オープンAIの組織再編に関し、同社の営利重視の組織転換に反対する実業家イーロン・マスク氏が、オープンAIの非営利部門が管理する慈善資産の公正価値を決定するため、オープンAIが事業の主要株式を競売にかけるよう州司法長官に提案した。関係者が9日明らかにした。

オープンAIは昨年12月、組織再編計画を発表した。非営利団体がAI事業を統括する体制を改め、新たに設立する「パブリック・ベネフィット・コーポレーション(PBC)」と呼ばれる営利企業が統括する耐性にする。これにより今後のAI開発に必要となる多額の投資に向けた資金調達が容易になる。

マスク氏は、オープンAIが営利組織化することは設立当初の理念に反するとし、昨年8月にオープンAIを提訴した。メタ・プラットフォームズも営利組織化阻止をカリフォルニア州司法長官に訴えていた。

関係者によると、マスク氏の弁護士が7日、カリフォルニア、デラウェア両州の司法長官に宛てた書簡で、オ-プンAIが非営利組織による事業監督を排除しようとする中、「公共の利益を守る」ために、非営利組織が保有する慈善資産の公正な市場価値を決める競争入札手続きを提供すべきだと主張した。

オープンAIは声明で「イーロン(・マスク氏)は法廷闘争に関与している。われわれは引き続きミッションと仕事に集中する」と述べた。同社は、慈善資産の価値は外部の金融アドバイザーが決定するとしていた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

再送-ウクライナ軍、ドネツクのスーパーを攻撃 2人

ビジネス

中国、景気支援に向け十分な財政余地=財政次官

ビジネス

台湾半導体に技術的優位性、トランプ関税の影響軽微=

ワールド

韓国大統領警護責任者が辞表、大統領代行が受理
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:中国の宇宙軍拡
特集:中国の宇宙軍拡
2025年1月14日号(1/ 7発売)

軍事・民間で宇宙覇権を狙う習近平政権。その静かな第一歩が南米チリから始まった

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分からなくなったペットの姿にネット爆笑【2024年の衝撃記事 5選】
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」
  • 3
    ロシア兵を「射殺」...相次ぐ北朝鮮兵の誤射 退却も阻まれ「弾除け」たちの不満が爆発か
  • 4
    装甲車がロシア兵を轢く決定的瞬間...戦場での衝撃映…
  • 5
    トランプさん、グリーンランドは地図ほど大きくない…
  • 6
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 7
    古代エジプト人の愛した「媚薬」の正体
  • 8
    仮想通貨が「人類の繁栄と自由のカギ」だというペテ…
  • 9
    「ポケモンGO」は中国のスパイ? CIAの道具?...大人…
  • 10
    大河ドラマ『べらぼう』が10倍面白くなる基礎知識! …
  • 1
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分からなくなったペットの姿にネット爆笑【2024年の衝撃記事 5選】
  • 2
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵の遺族を待つ運命とは? 手当を受け取るには「秘密保持」が絶対
  • 3
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」
  • 4
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
  • 5
    ロシア兵を「射殺」...相次ぐ北朝鮮兵の誤射 退却も…
  • 6
    装甲車がロシア兵を轢く決定的瞬間...戦場での衝撃映…
  • 7
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 8
    仮想通貨が「人類の繁栄と自由のカギ」だというペテ…
  • 9
    ザポリージャ州の「ロシア軍司令部」にHIMARS攻撃...…
  • 10
    トランプさん、グリーンランドは地図ほど大きくない…
  • 1
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 2
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊」の基地で発生した大爆発を捉えた映像にSNSでは憶測も
  • 3
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 4
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 5
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 6
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 7
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 8
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
  • 9
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼ…
  • 10
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中