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インタビュー:「金利ある世界」で業績回復へ、資産形成商品が起爆剤=第一生命社長

2025年01月06日(月)07時15分

 第一生命保険の隅野俊亮社長(社長)は、「金利ある世界」への回帰を背景に貯蓄性商品の需要が高まる中、資産形成商品をてこに業績回復を図る考えを示した。2024年12月、東京の同社オフィスにて撮影(2024年 ロイター/Miho Uranaka)

Miho Uranaka

[東京 6日 ロイター] - 第一生命保険の隅野俊亮社長は、「金利ある世界」への回帰を背景に貯蓄性商品の需要が高まる中、資産形成商品をてこに業績回復を図る考えを示した。ロイターとのインタビューで語った。

2020年以降、営業職員による金銭搾取などの不祥事が相次ぎ、営業活動を抑制してきたが、隅野氏が社長に就任した23年4月以降、攻めの姿勢に転じる方針を打ち出し、業績は回復途上にある。資産形成商品の投入は施策の一つで、隅野氏は回復の「起爆剤になりえる」と話した。

第一生命保険は、23年12月、独自の指数に連動して受取額が変わる個人年金保険を発売した。契約から3年以降は払い込んだ保険料(元本)が保証され、元本を確保しつつ指数に連動してアップサイドが見込める商品だ。主力の個人年金で幅広い世代を対象とした新商品を開発するのは18年ぶりで、数年の研究・開発期間を経て投入した。

金利復活や政府が「資産運用立国」の実現に向け「貯蓄から投資へ」の流れを後押しする中で、資産形成に対する関心が高まっている。隅野氏は、時流に乗る形で同社の保険の新規契約数を伸ばしているといい、24年4-9月期の新契約件数は前年同期比で178%増加した。同商品をてこに23年度に85万件まで減少したグループ全体の販売件数を「従前の100万件に一刻も早く回復してきたい」との考えを示した。

「120年余り保障を提供し続けてきた。保障と資産形成には一体的な意味もあり、双方から総合的なコンサルティングを行う」とも語り、新商品だけでなく、資産形成、承継、相続などを総合的にアドバイスできる人員の拡充も進めている。また、営業をサポートする内勤職員を来年度には約2倍の550人体制にしていきたい考えも明らかにした。

※インタビューは12月19日に実施しました。

ロイター
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