USスチール買収、米大統領が判断へ 日鉄「熟慮を強く要望」
日本製鉄は24日、USスチール買収計画について安全保障の観点で審査を進めてきた米国の対米外国投資委員会(CFIUS)から、「買収に関する判断は全会一致に至らずバイデン大統領の決定に委ねられた」との報告を受けたと発表、バイデン氏が今後15日以内に最終決定を下す見通しとなった。写真は2019年3月、東京で撮影(2024年 ロイター/Yuka Obayashi)
Ritsuko Shimizu Yuka Obayashi
[東京 24日 ロイター] - 日本製鉄は24日、USスチール買収計画について安全保障の観点で審査を進めてきた米国の対米外国投資委員会(CFIUS)から、「買収に関する判断は全会一致に至らずバイデン大統領の決定に委ねられた」との報告を受けたと発表、バイデン氏が今後15日以内に最終決定を下す見通しとなった。
日鉄は「買収のメリットが公正に評価されれば承認されると強く信じている」と表明。同社が提示してきたさまざまなコミットメントがUSスチールの成長や雇用維持につながることなどについて「(バイデン)大統領が熟慮されることを強く要望する」とした。
米ホワイトハウスの報道官は同日、CFIUSから同買収に関する国家安全保障上のリスクについて合意できなかったと通知を受けたと明らかにした。
USスチールもコメントを出し、米国の「最も近い同盟国の一つ」日本の企業による米製造業・技術革新への投資を通じて「米国の国家・経済安全保障が強化され、中国からの競争上の脅威に対抗する鉄鋼同盟」が誕生するとの認識を表明、政府に承認するよう促した。
日鉄は昨年12月、USスチールを150億ドルで買収することで合意したが、バイデン氏とトランプ次期大統領はともに反対する意向を表明している。
米紙ワシントン・ポストは米国時間23日夜、USスチール買収の審査を進めてきたCFIUSが、国家安全保障上のリスクについて合意に達することができないとホワイトハウスに伝えたと報じていた。
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