正午のドルは156円後半へ反落、一時5カ月ぶり高値
12月20日、正午のドルは156円後半と、朝方に比べてドル安/円高の水準で推移している。写真はシンガポールで2017年6月撮影(2024 ロイター/Thomas White)
Atsuko Aoyama
[東京 20日 ロイター] - 正午のドルは156円後半と、朝方に比べてドル安/円高の水準で推移している。日銀の利上げ観測後退などを手掛かりにドルは一時5カ月ぶり高値を更新したが、前回介入時の160円が次第に迫ると介入警戒感も強まり、仲値通過後は売り優勢の展開となった。
前日の日銀金融政策決定会合後に買いが勢いづいたドルは、朝方の157円半ばから実需の買いもあり一時157.93円まで上昇し、海外時間に付けた5カ月ぶり高値を再び更新した。ただ、その後は「158円乗せには至らなかったことで、投機筋や輸出勢の売りが出た」(国内銀の為替セールス担当)という。
加藤勝信財務相は20日の閣議後会見で、最近の円安について一方的で急激な動きがみられるとの認識を示した。市場では「実弾投入はまだ先だろうが、介入警戒感は少しずつ強まっている」(外銀関係者)として、ドルを売り戻す一因になったとの指摘が聞かれた。
SBIリクイディティ・マーケットの上田真理人・金融市場調査部長は、ドル/円の「上昇スピードの速さで高値警戒感が出ている。また、海外勢を中心に介入への警戒感もある」として、158円より上は「積極的に買うレベルではない」と話した。
総務省が発表した11月全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は前年同月比2.7%上昇と、事前予想の2.6%上昇を小幅に上回ったが、円相場の反応は限定的だった。
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