米製造業PMI、12月は悪化し予想下回る 関税巡る懸念で
米S&Pグローバルが16日発表した12月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は48.3と、前月の49.7から低下した。2019年6月撮影(2024年 ロイター/Kamil Krzaczynski)
[ワシントン 16日 ロイター] - 米S&Pグローバルが16日発表した12月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は48.3と、前月の49.7から低下した。ロイターがまとめたエコノミスト予想は49.8だった。
生産指数が前月の47.9から46.0に下がり、2020年5月以来の低水準となった。来年、関税が引き上げられれば、輸入原材料の価格が上昇するとの懸念が背景にある。
PMIが50を下回ると、米経済の10.3%を占める製造業の縮小を示す。
一方、12月のサービス業PMIは58.5と、3年2カ月ぶりの高水準。前月は56.1だった。総合PMIは56.6と、22年3月以来の高水準となった。前月は54.9だった。企業はトランプ次期政権による規制緩和や減税に期待している。
製造業の新規受注指数は47.6と、前月の49.3から低下。サプライヤーの納期は少し長くなり、労働力不足が原因とされた。投入価格指数は12月に59.1と大幅上昇し、22年11月以来の高水準となった。前月は52.3だった。
S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのチーフビジネスエコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「製造業部門では、選挙後に見られた高揚感が関税や輸入資材のコスト上昇を巡る懸念からある程度抑制されつつある」と指摘した。
トランプ次期米大統領は、就任後にメキシコとカナダからの全ての輸入品に25%の関税を課すほか、中国からの輸入品にも追加で10%の関税を課す考えを表明している。
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