午後3時のドルは150円前半へ反発、韓国ウォン急落に歯止め
12月4日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル高/円安の150円ちょうど付近で取引されている。写真は米ドル紙幣。2022年7月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)
Shinji Kitamura
[東京 4日 ロイター] -
午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル高/円安の150円ちょうど付近で取引されている。前日海外市場で一時波乱要因となった韓国の戒厳令騒ぎが落ち着き、主要通貨は総じて安定を取り戻した。国内総生産(GDP)が予想を下回った豪ドルは一時下落した。
ドルは前日海外でつけた2カ月ぶり安値の148.65円からじり高基調が続き、午後には一時150.16円まで上昇。前日日中の水準へ回帰した。米金利もアジア時間は横ばいとなり、ドルやユーロなど他の主要通貨も落ち着いた動きとなった。
韓国市場では、一時2%安となった主要株価指数が下げ渋り、通貨ウォンも前日の急落幅を半分超埋める切り返しを見せた。企画財政省が4日、無制限の流動性供給を実施する用意があると表明し、通貨当局もウォン安抑制に向けてこの日、ドル売り/ウォン買い介入を行ったとみられることも支えとなった。
聯合ニュースは、韓国の野党6党が大統領弾劾訴追案をきょう午後早くに提出する予定だと報じた。採決は6日か7日に行われる可能性があるとしている。市場では「突然の出来事で驚いたが、事態はまだ進行中で、どういった影響があるのか読み切れない。情勢を見守りたい」(外銀関係者)と困惑の声が聞かれた。
前日海外で上昇した円が反落した一因として、日銀が12月の利上げを見送る可能性があるとの一部報道も話題となった。しかし、東京円債市場の国債先物は小幅高にとどまり、影響は限られた。
午前の市場では豪ドルが売られる場面があった。第3・四半期実質GDPが予想に届かなかったことが手掛かりとなったが、豪金利先物市場が織り込む12月の利下げ確率は1割強で、発表前から大きな変化はなかった。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 150.08/150.12 1.0514/1.0516 157.83/157.84
午前9時現在 149.59/149.64 1.0509/1.0511 157.24/157.26
NY午後5時 149.60/149.61 1.0509/1.0510 157.18/157.24