ECB、将来のリスク見据えた政策決定すべき─レーン理事=FT
12月2日、欧州中央銀行(ECB)のレーン理事は英紙フィナンシャル・タイムズ紙のインタビューで、ECBは将来のリスクを見据えて金融政策を決定すべきだと述べた。ECB本部、フランクフルトで昨年9月撮影(2024年 ロイター/Wolfgang Rattay)
[2日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のチーフエコノミストであるレーン理事は、ECBは最新の経済データよりも将来のリスクを見据えて金融政策を決定すべきだと述べた。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)紙のインタビューで語った。
「ひとたびディスインフレ・プロセスが完了すれば、金融政策は基本的に先を見据え、インフレ圧力を弱めたり強めたりする新たなショックが何なのか考える必要があると考える」と語った。インタビューは、11月29日の欧州連合(EU)統計局の統計発表前に行われた。
レーン氏は全体のインフレ率がECBの目標である2%に近づいたものの「まだ少し距離がある」とし、サービスインフレがさらに鈍化する必要があると述べた。
ユーロ圏の11月の消費者物価指数(HICP)速報値は前年同月比2.3%上昇し、前月の2.0%から加速した。ロイターがまとめたアナリスト予想と一致した。
同氏は「われわれはある時点で、非常に重要なディスインフレという課題に駆り立てられてきた状況から、持続可能なベースでインフレ率を2%に維持するという新たな課題へと移行するだろう」と述べた。