午後3時のドルは151円半ばへ反発、米休暇明け後も市場変動に警戒
11月28日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅ドル高/円安の151円半ばで取引されている。写真は米ドル紙幣。2022年2月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)
Shinji Kitamura
[東京 28日 ロイター] -
午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅ドル高/円安の151円半ばで取引されている。米国の休場を控えて、前日海外市場で強まった持ち高調整と見られるドル売りは一服となった。市場では、来週以降に相次ぐ主要各国の中銀会合などで値が振れる展開に警戒する声が聞かれた。
ドルは午前10時過ぎに151.76円まで上昇し、前日海外でつけた1カ月ぶり安値から1円を超える反発となった。前日は海外市場にかけて、ドル売りやユーロ買いなど最近の値動きと逆方向の売買が目立ち「連休を控え、年末にも備えた持ち高調整が進んだ」(外銀アナリスト)が、それが一巡したこの日のドルは、下げ幅を縮小させた。
米休場で主要通貨が膠着する中、目立ったのはメキシコペソ高。トランプ次期米大統領が、メキシコのシェインバウム大統領と電話会談を行った後、自身のSNSへ「メキシコ経由の移民流入を止め、実質的に米南部国境を閉鎖することに合意した」と投稿した。
ペソは現地取引の終了後、日本時間朝方に対米ドルで一時1%近く上昇。トランプ氏が関税に言及した26日以降の下げ幅の半分超を埋める切り返しとなった。一時急落したカナダドルも、きょうは1.40ドル前半と、トランプ氏発言前の水準へ接近してきた。
<今年の主要中銀会合、最後まで波乱含み>
市場では、年内に会合を開く中央銀行のうち「主要5中銀が政策変更を行う可能性があるものの、市場が十分に織り込んでいない」(シティバンクのG10通貨戦略責任者、ダニエル・トボン氏)ことで、結果次第で各通貨の値が振れる可能性に警戒する声が上がっている。
5中銀の会合予定日は11日がカナダ、12日が欧州とスイス、18日に米、19日が日本。市場が織り込む0.25%の利下げ確率は、現時点でカナダが85%、欧州81%、スイス72%、米が65%。日銀の利上げも56%と、最大でも8割しか織り込んでいない。
シティの利下げ予想は、カナダと米が0.5%で欧州とスイスが0.25%。日銀は今回会合で0.25%の利上げを実施する。この通りとなれば「ドルがやや下落する可能性がある」(同)という。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 151.54/151.55 1.0549/1.0551 159.88/159.89
午前9時現在 151.34/151.35 1.0561/1.0563 159.84/159.86
NY午後5時 151.09/151.12 1.0564/1.0568 159.65/159.71