NY外為市場=ドル上昇、米景気好調で ビットコイン10万ドルの大台目前
ニューヨーク外為市場で、ドル指数が上昇する一方、ユーロが対ドルで2年ぶりの水準に下落した。 2022年撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)
[ニューヨーク 22日 ロイター] - ニューヨーク外為市場で、米国とユーロ圏の経済情勢の違いが一連の経済指標で明らかになったことで、ドル指数が上昇する一方、ユーロが対ドルで2年ぶりの水準に下落した。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは過去最高値を再度更新。10万ドルの大台乗せが目前に迫っている。
この日発表の経済指標では、11月のユーロ圏と英国の総合購買担当者景気指数(PMI)速報値が低下し、共に好不況の分かれ目となる50.0を下回った。
これに対し米国の11月の総合PMI速報値は、金利低下見通しとトランプ次期米政権による企業優遇策への期待を追い風に、2022年4月以来31カ月ぶりの高水準を付けた。
アネックス・ウェルス・マネジメント(ウィスコンシン州)のチーフエコノミスト、ブライアン・ジェイコブセン氏は「米国対その他の国、という二極化する世界が浮き彫りになった」と指摘。同時に、米国では「非製造業対製造業」という構図が見られているとし、米国で非製造業がどこまで他の業種を補い続けることができるか見守りたいとの考えを示した。
終盤の取引で主要通貨に対するドル指数は0.41%高の107.50。
ユーロ/ドルは0.54%安の1.0416ドル。一時は1.0333ドルと、2022年11月30日以来の安値を付けた。
ドル/円は0.12%高の154.69円。円は先週、1ドル=156円台まで値下がりし、7月以来の水準まで円安ドル高が進んだ。ロイターが実施した調査では、エコノミストの半数以上が日銀は12月の会合で利上げを決定するとの予想を示している。
米連邦準備理事会(FRB)の金融政策を巡っては、利下げ観測がやや後退。CMEフェドウオッチによると、12月の会合で0.25%ポイントの利下げが決定される確率は52.7%。1カ月前は69.5%だった。
欧州中央銀行(ECB)やイングランド銀行(英中央銀行)などは、景気支援に向け一段と積極的な利下げを実施する可能性が高いとみられている。
ビットコインは9万9697.17ドルと、過去最高値を更新。終盤の取引では1.44%高の9万8496ドル。