NY外為市場=ドル上昇、FRBやトランプ氏の政策見極め
ニューヨーク外為市場でドルが上昇した。2016年1月撮影(2024年 ロイター/Jason Lee)
[ニューヨーク 20日 ロイター] - ニューヨーク外為市場でドルが上昇した。市場では連邦準備理事会(FRB)の金融政策や、トランプ次期大統領の政策の行方を見極めようとする動きが出ている。
終盤の取引で主要通貨に対するドル指数は0.52%高の106.65。ドル/円は0.43%高の155.31円。ユーロ/ドルは0.5%安の1.0542ドル。
ドル指数は米大統領選以降、約3%上昇。トランプ氏の政策がインフレ再燃につながり、FRBの利下げペースが鈍化するとの見方が台頭したことがドルの支援要因になってきた。
短期金融市場でFRBの利下げ見通しは後退。CMEフェドウオッチによると、12月の会合で0.25%ポイントの利下げが決定される確率は52%と、1週間前の82.5%から低下した。
FRBの金融政策を巡っては、パウエル議長が先週、利下げを急ぐ必要はないとの考えを示した。
この日はクック理事が、インフレは引き続き緩和しているとした上で、利下げ継続が適切となる可能性が高いと指摘。一方、ボウマン理事は、インフレが依然として懸念材料となる一方で労働市場は堅調だと指摘し、さらなる利下げには慎重な姿勢を取るよう求めた。
インフラストラクチャー・キャピタル・アドバイザーズ(ニューヨーク)のジェイ・ハットフィールド最高経営責任者(CEO)は「日本は例外だが、世界の多くの国は利下げを行わざるを得ない」とし、FRBの利下げを巡っては「過度に弱気」な見方が広まっているとの見方を示した。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.81%高の9万3912ドル。 一時9万4000ドル台に乗せ、過去最高値を更新した。トランプ次期米大統領のSNS(交流サイト)運営会社が暗号資産(仮想通貨)取引プラットフォームのバクトの買収に向け交渉しているとの報道が押し上げ要因になっている。
ドル/円 NY午後3時 155.35/155.39
始値 155.83
高値 155.88
安値 155.07
ユーロ/ドル NY午後3時 1.0539/1.0540
始値 1.0554
高値 1.0567
安値 1.0509