財新・中国製造業PMI、10月は50超え 新規受注が拡大
11月1日、財新/S&Pグローバルが発表した10月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.3と前月の49.3から改善し、ロイターがまとめたアナリスト予想の49.7も上回った。写真は中国の南昌にある工場で5月撮影(2024 ロイター/Kevin Krolicki)
[北京 1日 ロイター] - 財新/S&Pグローバルが1日発表した10月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.3と前月の49.3から改善し、ロイターがまとめたアナリスト予想の49.7も上回った。新規受注の増加に伴い生産が拡大した。
中国国家統計局が前日発表した10月のPMIも50.1で前月の49.8から上昇。景況拡大と縮小の分かれ目となる50を6カ月ぶりに上回り、一連の新たな景気刺激策を巡る当局の楽観的な見方を裏付ける結果となった。
10月の財新PMIによると、新規受注が4カ月ぶりのペースで増加。生産も6月以来で最大の伸びとなった。
製造業者の生産見通しも改善し、楽観度を示す指数は5カ月ぶりの高水準に上昇した。
購買活動は新規事業の増加を受けて上昇し、購買在庫増につながった。投入価格と生産価格はわずかに上昇した。
一方、新規輸出受注は前月より減少幅が縮小したものの、3カ月連続で減少した。
また、雇用喪失は昨年5月以来の大幅減少となった。企業が派遣労働者を減らし、離職者の補充を控えたという。
財新智庫のシニアエコノミスト、王哲氏は「労働市場は依然として圧力にさらされており、価格水準は依然として低迷している」と指摘。「今年の成長目標達成は消費需要の持続的回復にかかっている。政策は家計の可処分所得をより効果的に増やすことに焦点を当てるべきだ」と述べた。