米ボーイング、最大190億ドル調達へ 財務強化し格下げ回避狙う
米航空機大手ボーイングは28日、新規株式発行などを通じ最大190億ドルを調達すると発表した。7月撮影(2024年 ロイター/Toby Melville)
[28日 ロイター] - 米航空機大手ボーイングは28日、新規株式発行などを通じ最大190億ドルを調達すると発表した。1カ月以上続くストライキの影響で圧迫された財務を立て直し、投資適格級格付け維持を目指す。
ボーイングは普通株9000万株と、50億ドル相当の転換権付優先株を売り出す。先週25日終値に基づくと、普通株売り出しによる調達額は139億5000万ドル程度となる可能性がある。
28日午前の取引で、ボーイングの株価は約2%安で推移した。
従業員約3万3000人が加入する労組が9月にストに突入して以降、「稼ぎ頭」である737MAX機などの生産は停止。年初に起きた飛行中に機体の壁が吹き飛ぶ事故も重しとなっており、ボーイングの手元資金の減少が続いている。
格付け会社は、ストが長期化すれば、ボーイングの信用格付けが引き下げられる恐れがあるという見方を示していた。
S&Pグローバル・レーティングスの航空宇宙担当ディレクター、ベン・ツォカノス氏は、ボーイングの資金調達は信用格付けにとり「間違いなく好ましい」と述べた。