ニュース速報
ビジネス

カナダ中銀、0.5%利下げ 低インフレ期に回帰と指摘

2024年10月24日(木)01時45分

カナダ銀行(中央銀行)は23日、政策金利を0.50%ポイント引き下げ3.75%とした。2020年9月撮影(2024年 ロイター/Blair Gable)

[オタワ 23日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)は23日、政策金利を0.50%ポイント引き下げ3.75%とした。利下げは4会合連続だが、0.50%ポイントの大幅利下げは2020年3月以来約4年ぶり。

マックレム総裁は「インフレが目標の2%に戻ったため、より大幅措置を講じた。インフレを目標近辺に維持したい」と述べた。

今回の決定は「需要の回復に寄与する見込み」とし、中銀は成長の加速を望んでいるとした。

総裁は、9月のカナダ消費者物価指数(CPI)は前年比1.6%上昇まで鈍化したことなどに言及し「低インフレ期に回帰したことを示唆している」とし、「現時点でわれわれの焦点は、低く安定したインフレを維持することで、着地を確実にする必要がある」と述べた。

さらに、経済がおおむね予想通りの動向となれば、追加利下げを実施すると再表明。その時期やペースは最新のデータに基づくとした。

金融市場は、今年最後となる12月会合での0.25%ポイント利下げの予想を完全に織り込んでいる。0.50%ポイント利下げの確率は25%強となっている。

バリンジャー・グループの為替市場アナリスト、カイル・チャップマン氏は、12月にさらに0.50%ポイント大幅に引き下げることは容易ではないと指摘。「カナダ中銀がどの水準を中立金利と考えているか次第だ」と述べた。

中銀はまた、第3・四半期の成長率見通しを年率換算1.5%とし、7月時点の予測の2.8%から下方修正。ただ、2024年通年の見通しは1.2%で据え置いた。

今年のインフレ見通しは2.5%、25年は2.2%、26年は2.0%とした。

マックレム総裁は「経済はインフレが2%近辺であれば、うまく機能する」とし、インフレが予想以上に上昇もしくは低下する可能性に懸念を示した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ユーロ圏経済回復に疑問浮上、見通しは維持=ECB専

ワールド

トルコ防衛企業に「テロ攻撃」、4人死亡 実行犯殺害

ビジネス

カナダ中銀、0.5%利下げ 低インフレ期に回帰と指

ビジネス

米コカ・コーラ、24年通期売上高10%増目指す 米
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:米大統領選 イスラエルリスク
特集:米大統領選 イスラエルリスク
2024年10月29日号(10/22発売)

イスラエル支持でカマラ・ハリスが失う「イスラム教徒票」が大統領選の勝負を分ける

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ヨルダン・ラジワ皇太子妃が出産後初めて公の場へ...夫フセイン皇太子と仲良くサッカー観戦
  • 2
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶりに大接近、肉眼でも観測可能
  • 3
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」ものはどれ?
  • 4
    大谷とジャッジを擁する最強同士が激突するワールド…
  • 5
    ウクライナ軍、迫り来るロシア装甲車を「超至近距離…
  • 6
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア…
  • 7
    北朝鮮がその気なら韓国も!? ロシア派兵に対抗してウ…
  • 8
    「国産メーカー優先」をやめたNTTドコモ...経済安全…
  • 9
    中国経済が失速しても世界経済の底は抜けない
  • 10
    なぜイスラエルは攻撃を拡大させるのか?...「いつか…
  • 1
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶりに大接近、肉眼でも観測可能
  • 2
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の北朝鮮兵による「ブリヤート特別大隊」を待つ激戦地
  • 3
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア兵の正面に「竜の歯」 夜間に何者かが設置か(クルスク州)
  • 4
    韓国著作権団体、ノーベル賞受賞の韓江に教科書掲載料…
  • 5
    目撃された真っ白な「謎のキツネ」? 専門家も驚くそ…
  • 6
    ウクライナ兵捕虜を処刑し始めたロシア軍。怖がらせ…
  • 7
    逃げ場はゼロ...ロシア軍の演習場を襲うウクライナ「…
  • 8
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 9
    裁判沙汰になった300年前の沈没船、残骸発見→最新調…
  • 10
    ヨルダン・ラジワ皇太子妃が出産後初めて公の場へ...…
  • 1
    ベッツが語る大谷翔平の素顔「ショウは普通の男」「自由がないのは気の毒」「野球は超人的」
  • 2
    「地球が作り得る最大のハリケーン」が間もなくフロリダ上陸、「避難しなければ死ぬ」レベル
  • 3
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶりに大接近、肉眼でも観測可能
  • 4
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の…
  • 5
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア…
  • 6
    ウクライナに供与したF16がまた墜落?活躍する姿はど…
  • 7
    漫画、アニメの「次」のコンテンツは中国もうらやむ…
  • 8
    エジプト「叫ぶ女性ミイラ」の謎解明...最新技術が明…
  • 9
    ウクライナ軍、ドローンに続く「新兵器」と期待する…
  • 10
    韓国著作権団体、ノーベル賞受賞の韓江に教科書掲載料…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中