中国新築住宅価格、9月は前年比-5.8% 15年5月以来の大幅下落
10月18日、中国国家統計局が発表したデータに基づいたロイターの算出によると、9月の新築住宅価格は前年比5.8%下落した。写真は新築住宅の建設現場。北京で昨年8月撮影(2024 ロイター/Tingshu Wang)
Liangping Gao Ryan Woo
[北京 18日 ロイター] - 中国国家統計局が18日発表したデータに基づいたロイターの算出によると、9月の新築住宅価格は前年比5.8%下落した。下落率は8月の5.3%から拡大し、2015年5月以来の大きさとなった。
前月比では0.7%下落。8月と同じだった。マイナスは15カ月連続となる。
当局は低迷する不動産市場の支援策を強化しているものの、同セクターは依然として経済の大きな足かせとなっている。
中国の倪虹・住宅都市農村建設相は17日、不動産セクターの支援に向け、「ホワイトリスト」と呼ばれる銀行融資を受けられる住宅プロジェクトの対象を拡大し、融資規模も4兆元に増やすと表明した。
調査対象の70都市で9月に前年比で価格が上昇したのは2都市だった。
18日序盤の中国株式市場では、不動産市場の低迷を受けて、CSI300不動産指数が3%近く下落。
S&Pグローバル・レーティングは18日のリサーチノートで、「過剰な在庫と低すぎる信頼感の不均衡に対処することが中国不動産市場を安定させる鍵になるだろう」と述べた。
「今年の全国不動産販売は約8兆5000億─9兆元に減少し、来年はさらに8兆─8兆5000億元に減少するだろう」としている。