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予想以上の円安加速による物価上昇圧力、かなり削減=安達日銀委員

2024年10月16日(水)15時47分

Takahiko Wada

[高松市 16日 ロイター] - 日銀の安達誠司審議委員は16日午後の記者会見で、円安修正で輸入物価指数が前年対比でマイナスに転じているとして「当面は円安が予想以上に加速することによる物価上昇圧力はかなり削減されている」と述べた。追加利上げに当たっては、これまでの利上げの効果と急ぎすぎる利上げでデフレに戻ってしまうリスクのバランスを見ながら慎重に進めるべきだとし、追加利上げの時期は「何月と意識しているわけではない」と話した。

安達委員は同日午前、香川県金融経済懇談会のあいさつで、2%物価目標の実現に向け、現時点で見通しを変更するほどではないが「やや注意を要する点が出てきた」と指摘。米利下げ局面入りで円安修正が強まる可能性に加え、来年も十分な賃上げが持続するか「やや慎重な見方をしている」とした。

安達委員は会見で、利上げが急ぎすぎてデフレになってしまうのは「最も避けなければならないリスク」と述べた。

来年の賃上げについて、どういう水準なら「十分」なのかとの質問には「少なくとも今年並みは欲しい」とした。ただ、来年も春季労使交渉(春闘)の1次集計が「1つの大きなメルクマールになる」とする一方で、1月の日銀支店長会議で各地の賃上げ状況の感触が得られる可能性もあるとして、どのタイミングで賃金の見極めをするかは「流動的だ」と話した。

ロイター
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