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英規制当局、大手金融機関の報酬支払い規則の緩和を検討=消息筋

2024年10月10日(木)12時10分

 10月9日、英国の主要金融規制当局が世界金融危機後に導入した大手金融機関の報酬支払いに関する規則の見直しに向けて市中協議を準備していることが分かった。写真は英ロンドンの金融街。2022年5月撮影(2024 ロイター/Hannah McKay)

[ロンドン 9日 ロイター] - 英国の主要金融規制当局が世界金融危機後に導入した大手金融機関の報酬支払いに関する規則の見直しに向けて市中協議を準備していることが分かった。複数の消息筋が9日明らかにした。規則が緩和されれば英銀行業界の競争力が高まりそうだ。

2008年の金融危機の際に、バンカーが高額な報酬を得ようと過剰なリスクテークに走り、世界的な金融システムを揺るがしたとの問題意識が高まったことから、英規制当局はバンカーの報酬について、支払いを繰り延べたり、賞与の返還を求めたりすることができるルールを導入した。

消息筋2人によると、健全性規制機構(PRA)と金融行動監視機構(FCA)は、大手金融機関の幹部社員の報酬支払いを最大7年間繰り延べるルールの見直しを進めている。

ロイターは市中協議が始まったことを確認できていない。

こうした規則を巡っては、規制が英国よりも緩い欧州連合(EU)の金融拠点と競争する上で英国が不利になっていると批判の声が上がっており、銀行や業界団体は以前から見直しを求めていた。

PRAとFCAは昨年10月に大手金融機関の賞与の上限を撤廃している。

ロイター
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