中国PDD、第2四半期売上高が予想下回る 株価過去最大の下落
格安電子商取引(EC)サイト「Temu(ティームー)」を世界展開する中国のPDDホールディングスが8月26日発表した第2・四半期決算は、売上高が市場予想を下回った。22日撮影のイメージ写真(2024年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)
Sophie Yu Deborah Mary Sophia
[27日 ロイター] - 格安電子商取引(EC)サイト「Temu(ティームー)」を世界展開する中国のPDDホールディングスが26日発表した第2・四半期決算は、売上高が市場予想を下回った。個人消費の減少が国内の格安ECサイト「拼多多(ピンドゥオドゥオ)」に打撃となった。
国内EC市場の競争激化について幹部らが悲観的見通しをしたことも嫌気され、同社株価は26日に28%余り急落し、2018年の米市場上場以来最大の下落率を記録。時価総額400億ドル近くが消失した。
共同創業者で、会長兼共同最高経営責任者(CEO)の陳磊氏は決算発表後のアナリスト向け電話会見で「先行きに課題が多いと認識しており、消費者需要の掘り起こしや競争激化、海外環境の不確実性が含まれる」と説明。
「投資増額を必要とする高品質な発展という新たな局面に入る見通しで、収益性に影響が及ぶことになる」とした。
売上高は970億6000万元(136億4000万米ドル)。LSEGがまとめたアナリスト予想平均の1000億元に届かなかった。
ピンドゥオドゥオの低価格とあらゆる商品の大幅な値引きは、コスト意識の高い消費者を引き付けているが、大手競合勢も大々的なプロモーションを展開し、PDDに競争圧力をかけている。
財務担当幹部は「今後、競争の激化と外部の問題により売上高の伸びが圧迫されるのは不可避だ」と述べた。
営業経費は、マーケティング、宣伝広告、プロモーションに投資したことで48%増となった。一般管理費は従業員関連費用のため3倍超増の18億4000万元に上った。
UBSのアナリスト、ケネス・フォン氏はピンドゥオドゥオが好調で、国内EC市場の厳しい競争にもかかわらず良好な成長と収益を確保していると指摘。このため、経営陣の発言のトーンに投資家は戸惑いを覚えたと指摘。
同社が「投資家の承知しない要因を考慮しているのか、あるいは不透明なマクロ環境のため過度に保守的な姿勢を見せているのか、投資家にとって判然としない」と述べた。