ニュース速報
ビジネス

カナダCPI、7月は2.5%上昇に伸び鈍化 40カ月ぶり低水準

2024年08月21日(水)01時33分

カナダ統計局が20日に発表した7月の消費者物価指数(CPI)の前年同月比上昇率は2.5%と、40カ月ぶりの低水準となった。2010年6月撮影(2024年 ロイター/Chris Wattie)

Promit Mukherjee Ismail Shakil

[オタワ 20日 ロイター] - カナダ統計局が20日に発表した7月の消費者物価指数(CPI)の前年同月比上昇率は2.5%と、40カ月ぶりの低水準となった。市場予想と一致した。コア指標も低下したことから、カナダ銀行(BOC、中央銀行)が9月の次回会合で追加利下げに動く可能性が高いとみられている。

7月の前月比は0.4%上昇で、これも予想と一致した。

インフレ率は、コロナ禍を経て物価が上昇し始めた2021年3月の2.2%以来、カナダ銀行が目標とする2%に最も近い水準となった。

短期金融市場は、9月4日に開かれる会合で25ベーシスポイント(bp)の利下げが行われると予想しており、年内に合計3回の追加利下げが行われるとの見方をほぼ織り込んでいる。

CIBCキャピタル・マーケッツのシニアエコノミスト、アンドリュー・グランサム氏は「インフレ圧力は弱まりつつあるが、労働市場の鈍化に対する懸念が高まっているため、中銀が年内の残りの会合で25bpの利下げをさらに3回行うことが引き続き予想される」と述べた。

中銀が重視するコアインフレ指標の一つであるCPI中央値とCPIトリム値の平均上昇率は21年4月以降で最も鈍化。CPI中央値は前年同月比2.4%上昇、CPIトリムは2.7%上昇となった。

インフレ減速の主な要因として、旅行ツアー価格の下落や乗用車の値下がりが挙げられる。旅行ツアー価格は前年比2.8%下落。乗用車も12年11月以来の急速な値下がりとなった。

財価格の上昇率は前年比0.3%と前月から横ばい。一方、サービス価格の上昇率は前月の4.8%から4.4%に鈍化した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国、5兆ドル住宅ローンの金利引き下げへ 9月中に

ビジネス

キリンHD、ファンケルへのTOB成立 完全子会社化

ワールド

タイ新首相、国会で政策提案 デジタル通貨給付・カジ

ワールド

中国商務相、欧州委通商トップと19日会談へ EV関
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
2024年9月17日/2024年9月24日号(9/10発売)

ユダヤ人とは何なのか? なぜ世界に離散したのか? 優秀な人材を輩出した理由は? ユダヤを知れば世界が分かる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは...」と飼い主...住宅から巨大ニシキヘビ押収 驚愕のその姿とは?
  • 3
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン」がロシア陣地を襲う衝撃シーン
  • 4
    公的調査では見えてこない、子どもの不登校の本当の…
  • 5
    アメリカの住宅がどんどん小さくなる謎
  • 6
    強烈な炎を吐くウクライナ「新型ドローン兵器」、ロ…
  • 7
    キャサリン妃、化学療法終了も「まだ完全復帰はない…
  • 8
    恋人、婚約者をお披露目するスターが続出! 「愛のレ…
  • 9
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンシ…
  • 10
    数千度の熱で人間を松明にし装甲を焼き切るウクライ…
  • 1
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレイグの新髪型が賛否両論...イメチェンの理由は?
  • 2
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 3
    国立西洋美術館『モネ 睡蓮のとき』 鑑賞チケット5組10名様プレゼント
  • 4
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン…
  • 5
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは.…
  • 6
    【現地観戦】「中国代表は警察に通報すべき」「10元…
  • 7
    「令和の米騒動」その真相...「不作のほうが売上高が…
  • 8
    強烈な炎を吐くウクライナ「新型ドローン兵器」、ロ…
  • 9
    「私ならその車を売る」「燃やすなら今」修理から戻…
  • 10
    メーガン妃の投資先が「貧困ポルノ」と批判される...…
  • 1
    ウクライナの越境攻撃で大混乱か...クルスク州でロシア軍が誤って「味方に爆撃」した決定的瞬間
  • 2
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 3
    電子レンジは「バクテリアの温床」...どう掃除すればいいのか?【最新研究】
  • 4
    寿命が延びる「簡単な秘訣」を研究者が明かす【最新…
  • 5
    ハッチから侵入...ウクライナのFPVドローンがロシア…
  • 6
    年収分布で分かる「自分の年収は高いのか、低いのか」
  • 7
    日本とは全然違う...フランスで「制服」導入も学生は…
  • 8
    「棺桶みたい...」客室乗務員がフライト中に眠る「秘…
  • 9
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレ…
  • 10
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中