ディズニー4─6月業績、予想上回る テーマパークは低調継続の見通し
米メディア・娯楽大手ウォルト・ディズニーが7日発表した第3・四半期(4─6月)決算は、利益と売上高がともに市場予想を上回った。2022年1月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)
[ロサンゼルス 7日 ロイター] - 米メディア・娯楽大手ウォルト・ディズニーが7日発表した第3・四半期(4─6月)決算は、利益と売上高がともに市場予想を上回った。傘下のピクサーが製作したアニメ映画「インサイド・ヘッド2」のヒットが追い風となった。
さらに、エンターテインメント部門(映画含む)は、動画配信サービス「ディズニー+(プラス)」、Hulu、スポーツ配信「ESPN+」のストリーミング事業を含めたベースで、初の黒字を達成。自社予想よりも1四半期早い黒字転換となった。
ただ、同社全体の利益の半分超を占めるテーマパーク事業が減益となったことが嫌気され、ディズニーの株価は約3%下落した。
ヒュー・ジョンストン最高財務責任者(CFO)は、「第4・四半期のテーマパーク事業の売上高は横ばいになると予想している」とした上で、「これはほんの数四半期のことで、長期化するとは思わない」と述べた。
一方、アナリストらは、テーマパークが低調となっていることはインフレが消費者の支出を圧迫している表れであり、米国経済の減速への懸念を浮き彫りにしていると指摘した。
調整後1株利益は1.39ドル、売上高は4%増の232億ドル。LSEGのまとめたアナリスト予想はそれぞれ1.19ドル、231億ドルだった。
映画やストリーミング事業を含む営業利益はほぼ3倍増の12億ドル。
ディズニー+、Hulu、「ESPN+」ストリーミング事業の営業利益は4700万ドルだった。
半面、ディズニーランドなどのテーマパークを含むエクスペリエンス部門の営業利益は3%減の22億ドル。米国内のテーマパークやクルーズ船などへの需要後退が響いた。
ディズニーは米国内のテーマパークに対する需要「減速」が今後数四半期続く可能性があるとし、エクスペリエンス部門の第4・四半期(7─9月期)営業利益が前年同期比で「1桁台半ば」の減少になる可能性が高いという見通しを示した。
映画事業は巻き返しを見せ、インサイド・ヘッド2の世界興行成績は約16億ドルとなっている。
ESPNを含むスポーツ部門の営業利益は6%減の8億200万ドルだった。