午前のドルは上値重い、株大幅安や中東情勢緊張にらみ
8月2日、午前のドルは上値の重い展開となった。アジア時間も米国債金利の低下基調が続き、10年債利回りが半年ぶり水準へ一段と低下したことなどを受け、ドルも一時148.85円と前日海外でつけた4カ月半ぶり安値に迫った。写真は米ドル紙幣と日本円紙幣。北京で2022年9月撮影(2024 ロイター/Florence Lo)
[東京 2日 ロイター] - 午前のドルは上値の重い展開となった。アジア時間も米国債金利の低下基調が続き、10年債利回りが半年ぶり水準へ一段と低下したことなどを受け、ドルも一時148.85円と前日海外でつけた4カ月半ぶり安値に迫った。
日経平均が一時、前日比2000円を超える大幅安となったことが、リスク回避的な円買いにつながったとの指摘も聞かれた。アジア株式市場は全面安で、韓国や香港なども2─3%の下げとなっている。
ドルの下値では実需などの買いが出たもようで、仲値公示後に149円後半へ切り返す場面もあったが、買いの勢いは限られた。「(今夜発表の)米雇用統計が多少上振れても、高まってきた米利下げ期待はそう簡単に後退しないだろう」(国内証券アナリスト)といい、円の先高観が参加者の間で強まっている。
一方、スイスフランも対米ドルで半年ぶり高値となる0.87フラン台へ上昇しており、中東情勢の緊張も株安や円高、フラン高などを誘発する一因とする見方もあった。
トルコのエルドアン大統領は1日、バイデン米大統領と電話会談を行い、イスラエルはパレスチナ自治区ガザでの紛争を一段と拡大させようとしており、停戦は望んいないと伝えた。