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午後3時のドルは小幅安153円半ば、持ち高調整目的の売り優勢

2024年07月26日(金)15時35分

 7月26日、午後3時のドルは、前日のニューヨーク市場終盤(153.93/96円)から小幅安の153円半ばで取引されている。写真は米ドル紙幣。2022年7月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)

Mariko Sakaguchi

[東京 26日 ロイター] - 午後3時のドルは、前日のニューヨーク市場終盤(153.93/96円)から小幅安の153円半ばで取引されている。実需の売り買いが交錯した後は、来週の日米金融政策決定会合を控えた持ち高調整の動きが主体となり、ドルは売りが優勢となった。

ドルは朝方に153円前半まで下落。前日に大きく上昇した反動で利益確定売りや調整売りに押された。仲値公示にかけてはじりじりと買われ、一時154円前半まで上昇した後、再び153円半ばに下落した。

国内輸入企業による買いが入った一方、「ドルが反発した安心感から国内輸出企業によるドル売りが目立った」(国内銀の為替セールス担当)。国内輸入企業については「焦ってドルを買うという感じでもない。来週の日銀会合次第で、ドルはもう一段下がるという見方も出てきている」(同)という。

ドルは前日、一時151.94円付近と5月3日以来の安値まで下落。その後ショートカバーや第2・四半期の米GDP速報値が予想を上回ったことから、154円前半まで水準を戻した。ただ、ドルの上値追いには慎重で、足元は153円半ばで推移している。

市場ではドルはピークを迎えたとの見方が広がっている一方で、ドル高トレンドは完全には転換していないとの見方が優勢だ。「2021年、2022年、2023年の安値を結んだトレンドラインが150円付近にあり、同水準を抜ければトレンドが崩れる」(国内銀のストラテジスト)という。

円売りポジションの調整が一巡されつつあるとの見方が広がる中、200日平均線がある151円半ば付近では、ドルの買い戻しが入りやすいことから、「当面は152ー155円を中心とした推移が続くのではないか」(同)との声が出ている。

市場の焦点は来週の日銀金融政策決定会合。足元では7月の追加利上げの織り込みも進みつつある中、日銀が政策金利を据え置き、月額3兆円程度まで国債買入れ減額を決めた場合は「買われ過ぎた円の反動やドルのショートカバーも入りやすく、155ー156円付近まで水準を戻してもおかしくない」と、オーストラリア・ニュージーランド銀行の外国為替・コモディティ営業部ディレクター、町田広之氏はみる。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 153.63/153.66 1.0855/1.0859 166.83/166.84

午前9時現在 153.68/153.71 1.0850/1.0854 166.78/166.80

NY午後5時 153.93/153.96 1.0844/1.0848 166.94/166.98

ロイター
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