豪ANZ、市場操作の証拠なし 国債取引額の過大報告問題で調査
7月25日、オーストラリア・アンド・ニュージーランド銀行(ANZ) は国債取引額を過大に報告していたとされる問題についての調査で、これまでのところ取引データの不備は見つかったものの、市場操作の証拠は発見されていないと発表した。5月撮影(2024年 ロイター/Jaimi Joy)
Rishav Chatterjee
[25日 ロイター] - オーストラリア・アンド・ニュージーランド銀行(ANZ) は25日、国債取引額を過大に報告していたとされる問題についての調査で、これまでのところ取引データの不備は見つかったものの、市場操作の証拠は発見されていないと発表した。
豪紙オーストラリアン・フィナンシャル・レビューによると、ANZは豪債務管理庁(AOFM)に対し、1年間に取引した国債の価値を500億豪ドル(約338億1000万ドル)過大に報告していたと伝えた。ANZはこの件で徹底的な調査を行うとしていた。
ANZは、誤解を招くような取引データを巡り、シェイン・エリオット最高経営責任者(CEO)を含む幹部に対して何らかの処分を下すかどうか検討しているとした。
エリオットCEOは「関連する顧客に提出した最近のデータも見直した結果、まだ検証作業は必要だが、提出したデータに重大な問題はないとの結論に達した」と説明。
ANZによると、データの不備は、ANZ側のプロセスやデータの抽出ミスを含む問題によって引き起こされた。本来は含まれるべきでない取引がデータに含まれていたり、取引の二重計上もあったという。