午前の日経平均は続落、節目の4万円割れ 一時300円安
7月19日、午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比173円73銭安の3万9952円62銭と、続落した。写真は都内で2020年10月撮影(2024 ロイター/Issei Kato)
Hiroko Hamada
[東京 19日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比173円73銭安の3万9952円62銭と、続落した。前日の米株安を嫌気した売りが広がり、日経平均は節目の4万円を割り込んだ。下げ幅は一時300円を超えた。電力株や空運株の下げが目立った一方、足元軟調だった半導体関連銘柄は底堅く推移した。
日経平均は前営業日比160円安と軟調にスタートし、節目の4万円を割り込んだ。寄り付き後も下げ幅を広げ、一時301円安の3万9824円58銭まで下落した。一方、テクニカル面では25日移動平均線が位置する水準の4万円が強く意識され、次第に下げ幅を縮小。小幅高に転じる場面もあった。
総務省が19日に発表した6月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は107.8で、前年同月比2.6%上昇した。政府の電気・ガス価格激変緩和対策の補助金が半減してエネルギー価格の上昇幅が拡大し、コアCPIの伸び率を押し上げた。「物価の伸びは政府の補助金の影響が大きく、株式市場の反応は限定的」(国内証券・ストラテジスト)との受け止めが聞かれた。
市場では「先週11日までにみられた株高は海外勢の先物主導の上昇で、足元ではまだ調整が続いているようだ」(丸三証券の投資情報部長・丸田知宏氏)との声が聞かれる。目先の日経平均は4万円を中心とした推移が続くとの指摘があり、「5―6月にレンジの上限だった3万9300―3万9400円近辺が当面のレンジの下限として意識されそうだ」(丸田氏)という。
TOPIXは0.63%安の2850.47ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆8801億5000万円だった。東証33業種では、精密機器、電気機器以外の31業種が値下がり。空運、電気・ガス、海運などの下げが目立った。
個別では、東京エレクトロン、アドバンテストが2%超高、レーザーテックが1%超高でしっかり。前日に決算を発表したディスコは4%超安と軟調だった。
指数寄与度の大きいファーストリテイリングは小幅安、ソフトバンクグループは1%超安で軟調。江崎グリコ、良品計画が買われた。
プライム市場の騰落数は、値上がり386銘柄(23%)に対し、値下がりが1218銘柄(74%)、変わらずが42銘柄(2%)だった。