NY外為市場=円、一時4週間ぶり高値 介入観測広がる
ニューヨーク外為市場では、円が対ドルで約4週間ぶりの高値を付けた。3日撮影(2024年 ロイター/Issei Kato/Pool/File Photo)
[ニューヨーク 12日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、円が対ドルで約4週間ぶりの高値を付けた。市場では2日連続で政府・日銀によるドル売り/円買い介入があったのではないかとの見方が広がった。
円相場は11日にインフレ鎮静化を示唆する6月の米消費者物価指数(CPI)の発表を受け急騰。12日も6月の米卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)が発表された後、急速な円高・ドル安が進んだ。
6月の米PPIは、前月比(季節調整済み)0.2%上昇と市場予想(0.1%上昇)を若干上回った。しかし、米連邦準備理事会(FRB)が9月に利下げを開始するとの見方は変わらなかった。
終盤の取引で、ドル/円は0.56%安の157.91円。 一時、6月17日以来の安値となる157.3円を付けた。
神田真人財務官は12日朝、財務省内で記者団に対し、昨日為替介入を行ったかについてコメントしないとした上で、投機による過度な為替変動で国民生活に悪影響があったとしたら「由々しきこと」との認識を示した。
主要通貨に対するドル指数は0.24%安の104.09。一時、6月7日以来の安値となる104.04に沈んだ。
野村総合研究所の木内登英エグゼクティブエコノミストは、FRBの9月利下げと日銀の利上げにより日米金利差は縮小し、円安傾向は反転すると予想。今回の為替介入は「それまでの時間稼ぎには有効だろう」と述べた。
CMEグループのフェドウオッチによると、市場は9月に利下げが実施される確率を94%と織り込んだ。11日のCPI発表前は73%だった。
ユーロは0.36%高の1.0904ドル。
ポンドは0.59%高の1.2985ドル。一時、1年ぶりの高値となる1.299ドルを付ける場面もあった。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.33%高の5万8324ドル。
ドル/円 NY終値 157.89/157.90
始値 159.10
高値 159.15
安値 157.39
ユーロ/ドル NY終値 1.0906/1.0909
始値 1.0888
高値 1.0911
安値 1.0875