ECB、9月理事会で利下げに「オープン」─オランダ中銀総裁=報道
欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのクノット・オランダ中銀総裁は8日、ECBが7月に利下げする理由はないが、9月の理事会では利下げに対して「オープン」で、追加緩和に対する市場の期待は現時点で適切と述べた。6月撮影(2024年 ロイター/Wolfgang Rattay)
[フランクフルト 8日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのクノット・オランダ中銀総裁は8日、ECBが7月に利下げする理由はないが、9月の理事会では利下げに対して「オープン」で、追加緩和に対する市場の期待は現時点で適切と述べた。
独紙ハンデルスブラットとのインタビューで「7月に追加利下げを行う理由は見当たらない」とし、利下げに対して「再びオープンになる次の理事会は9月」と指摘。「われわれの政策スタンスと、今後の利下げに対する現在の市場の期待にはまったく問題ない」とした。
市場が織り込む利下げ回数は年内で1─2回、今後18カ月以内では4回強となっている。
クノット氏は「(政策金利が)3%を超えている限り、依然として制約的だ。それは当面の間続くだろうが、それ以上については意味のある発言はできない」と語った。
インフレの道筋に対する主なリスクとして、急速な賃金上昇と平均的な生産性向上の組み合わせのほか、利益率の低下と労働コストの上昇を企業が吸収できるかを巡る不確実性を挙げた。