ニュース速報
ビジネス

街角景気6月は1.3ポイント上昇、インバウンド寄与 減税効果に期待も

2024年07月08日(月)15時42分

 7月8日、内閣府が発表した6月の景気ウオッチャー調査は現状判断DIが47.0となり、前月から1.3ポイント上昇した。写真は都内で2017年1月撮影(2024年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

Kentaro Sugiyama

[東京 8日 ロイター] - 内閣府が8日発表した6月の景気ウオッチャー調査は現状判断DIが47.0となり、前月から1.3ポイント上昇した。インバウンド需要などが下支えとなり、4カ月ぶりに上向いた。先行き判断DIも4カ月ぶりの上昇で、定額減税や電気・ガス代の補助再開が消費の支えになることを期待する声が出ていた。

インバウンド需要や人流の回復が人々の景況感を押し上げている一方、物価高が押し下げ要因となっている大きな構図は変わらない。景気判断は「緩やかな回復基調が続いているものの、このところ弱さがみられる」で維持した。

指数を構成する3部門では、家計動向関連DIが前月から2.1ポイント上昇し47.0、雇用関連が0.2ポイント上昇し46.2となった。企業動向関連は47.3と0.6ポイント低下した。

回答者からは「インバウンド売り上げが過去最高を記録。国内客の売り上げも、外商客の高額品需要は非常に旺盛」(近畿=百貨店)とのコメントや、「気温が高くなりエアコンの販売量が増えている」(北陸=家電量販店)との声が出ていた。

一方、物価上昇による家計圧迫が継続。「客が予想以上に買い控えをしており、景気が回復する兆しがない」(中国=商店街)、「エネルギー価格の高騰や円安進行による物価上昇への危機感などから節約志向が高まっている」(南関東=スーパー)といった指摘があった。

2─3カ月先の景気の先行きに対する判断DIは前月から1.6ポイント上昇の47.9。回答者からは「定額減税による手取り金額の増加で消費が上向く可能性がある」(東海=商店街)との声や、政府が電気・ガス料金の補助を期間限定で再開することを好感するコメントも出ていた。

内閣府は先行きについて「価格上昇の影響などを懸念しつつも、緩やかな回復が続くとみている」とした。

調査期間は6月25日から30日。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中朝首脳、国交樹立75年で祝電 関係強化を表明

ワールド

仏大統領、ガザで使用の武器禁輸呼びかけ イスラエル

ワールド

世界各地で反戦デモ、10月7日控え ガザ・中東戦闘

ビジネス

中国住宅販売、国慶節連休中に増加 景気刺激策受け=
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:大谷の偉業
特集:大谷の偉業
2024年10月 8日号(10/ 1発売)

ドジャース地区優勝と初の「50-50」を達成した大谷翔平をアメリカはどう見たか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    借金と少子高齢化と買い控え......「デフレ三重苦」の中国が世界から見捨てられる
  • 2
    米軍がウクライナに供与する滑空爆弾「JSOW」はロシア製よりはるかにスマート
  • 3
    野原の至る所で黒煙...撃退された「大隊規模」のロシア軍機械化部隊、密集した車列は「作戦失敗時によく見られる光景」
  • 4
    羽生結弦がいま「能登に伝えたい」思い...被災地支援…
  • 5
    職場のあなたは、ここまで監視されている...収集され…
  • 6
    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…
  • 7
    アラスカ上空でロシア軍機がF16の後方死角からパッシ…
  • 8
    新NISAで人気「オルカン」の、実は高いリスク。投資…
  • 9
    「核兵器を除く世界最強の爆弾」 ハルキウ州での「巨…
  • 10
    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…
  • 1
    ベッツが語る大谷翔平の素顔「ショウは普通の男」「自由がないのは気の毒」「野球は超人的」
  • 2
    ウクライナに供与したF16がまた墜落?活躍する姿はどこに
  • 3
    ウクライナ軍、ドローンに続く「新兵器」と期待する「ロボット犬」を戦場に投入...活動映像を公開
  • 4
    エコ意識が高過ぎ?...キャサリン妃の「予想外ファッ…
  • 5
    アラスカ上空でロシア軍機がF16の後方死角からパッシ…
  • 6
    【独占インタビュー】ロバーツ監督が目撃、大谷翔平…
  • 7
    借金と少子高齢化と買い控え......「デフレ三重苦」…
  • 8
    大谷翔平と愛犬デコピンのバッテリーに球場は大歓声…
  • 9
    NewJeansミンジが涙目 夢をかなえた彼女を待ってい…
  • 10
    米軍がウクライナに供与する滑空爆弾「JSOW」はロシ…
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    ベッツが語る大谷翔平の素顔「ショウは普通の男」「自由がないのは気の毒」「野球は超人的」
  • 3
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレイグの新髪型が賛否両論...イメチェンの理由は?
  • 4
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは.…
  • 5
    ウクライナに供与したF16がまた墜落?活躍する姿はど…
  • 6
    漫画、アニメの「次」のコンテンツは中国もうらやむ…
  • 7
    ウクライナ軍、ドローンに続く「新兵器」と期待する…
  • 8
    北朝鮮、泣き叫ぶ女子高生の悲嘆...残酷すぎる「緩慢…
  • 9
    エコ意識が高過ぎ?...キャサリン妃の「予想外ファッ…
  • 10
    キャサリン妃の「外交ファッション」は圧倒的存在感.…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中