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ノボノルディスクの肥満症薬、失明の恐れがある眼病と関連か=研究

2024年07月04日(木)09時53分

 デンマーク製薬大手ノボノルディスクの肥満症治療薬「ウゴービ」と類似の2型糖尿病治療薬「オゼンピック」と「リベルサス」を服用している患者は、失明の恐れがある眼疾患に罹患するリスクが高まる可能性がある。医学誌JAMAオフサルモロジーに7月3日掲載されたデータで明らかになった。写真はウゴービとオゼンピックの箱。3月8日、ロンドンで撮影(2024年 ロイター/Hollie Adams)

Nancy Lapid

[3日 ロイター] - デンマーク製薬大手ノボノルディスクの肥満症治療薬「ウゴービ」と類似の2型糖尿病治療薬「オゼンピック」と「リベルサス」を服用している患者は、失明の恐れがある眼疾患に罹患するリスクが高まる可能性がある。医学誌JAMAオフサルモロジーに3日掲載されたデータで明らかになった。

いずれの医薬品も有効成分セマグルチドを含有しており、GLP─1受容体作動薬に属する。

この非動脈炎性虚血性視神経症(NAION)として知られる眼疾患の発症率は、2型糖尿病薬としてセマグルチドを服用している患者では8.9%だったのに対し、GLP-1受容体作動薬以外の糖尿病薬を服用している患者では1.8%だった。

減量目的でセマグルチドを処方された人の間では、NAIONの発症率は6.7%で、ほかの減量薬を服用している人では0.8%だった。

この36カ月間にわたる観察研究では、セマグルチドを服用している2型糖尿病の成人患者710人と減量目的の患者979人を対象とした。

NAIONは視神経への血流不足から発症し、片目に突然、痛みのない視力低下を引き起こす。視神経障害による失明の原因としては、緑内障に次いで2番目に多い。

ロイター
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