ニュース速報
ビジネス

日経平均は反発、円安が支援 輸出株や金融株しっかり

2024年06月28日(金)15時50分

 6月28日 東京株式市場で日経平均は、前営業日比241円54銭高の3万9583円08銭と反発して取引を終えた。写真は2020年10月、東京証券取引所で撮影(2024年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 28日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比241円54銭高の3万9583円08銭と反発して取引を終えた。為替の円安が輸出関連株を中心に支援したほか、日銀の早期利上げへの思惑から金融株も高かった。TOPIXはバリュー株高を支えに、3月につけたザラ場でのバブル後高値を一時上回った。

日経平均は251円高で寄り付いた後も上値を伸ばし、一時442円高の3万9783円70銭に上昇した。ドル/円が一時161円台に上昇し、自動車株など輸出関連株が支援された。

5月の鉱工業生産指数(速報)は自動車の増産が寄与し、前年比2.8%上昇と市場予想を上回ったことが一部で材料視され、輸送用機器のほか、電気機器や機械も物色された。半導体関連は総じてしっかり。

保険株や銀行株も堅調。朝方に発表された6月の東京都区部消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は前年同月比2.1%上昇で、民間予測(同2.0%上昇)を上回ったほか、円安による輸入物価上昇への思惑から日銀の早期利上げ観測につながった。

日経平均は、この2カ月のレンジ3万8000円─3万9000円を上回った水準にあり「保ち合いを離れる動きについていこうと考える投資家は多そうだ。4万円に近づくと、買い戻しが増えてくるのではないか」(証券ジャパンの大谷正之調査情報部部長)との見方が聞かれた。プライム市場では、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を上回ったが「日替わりで循環し、かさ上げとなるなら問題はない」(証券ジャパンの大谷氏)との声があった。

米大統領選の討論会があったが、相場の反応は限られた。「討論会後の支持率の変化を見極めたい」(国内証券のアナリスト)との声があった。

TOPIXは0.57%高の2809.63ポイントで取引を終了。プライム市場指数は前営業日比0.57%高の1446.20ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は4兆2833億9400万円だった。東証33業種では、値上がりは保険や銀行、海運など22業種、値下がりは食料品や空運、電気・ガスなど11業種だった。

三菱UFJフィナンシャル・グループやアドバンテストが堅調。トヨタ自動車は小じっかり。一方、中外製薬や資生堂、花王は軟調だった。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が1.06%安の661.24ポイントと、5日ぶりに反落した。新規上場のロゴスHLDGの初値は公開価格と同じ2290円だった。終値は、初値を下回る1930円だった。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが660銘柄(40%)、値下がりは924銘柄(56%)、変わらずは61銘柄(3%)だった。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国、レアアース「国家に帰属」と条例に明記 供給網

ビジネス

中国6月PMI、製造業は2カ月連続50割れ 非製造

ワールド

イラン大統領選、7月5日に決選投票 改革派と保守強

ワールド

米石油・ガス掘削リグ稼働数、21年12月以来の低水
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:小池百合子の最終章
特集:小池百合子の最終章
2024年7月 2日号(6/25発売)

「大衆の敵」をつくり出し「ワンフレーズ」で局面を変える小池百合子の力の源泉と日和見政治の限界

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    メーガン妃が「王妃」として描かれる...波紋を呼ぶ「帰ってきた白の王妃」とは?
  • 3
    ウクライナ戦闘機、ロシア防空システムを「無効化」...滑空爆弾の「超低空」発射で爆撃成功する映像
  • 4
    キャサリン妃は「ロイヤルウェディング」で何を着た…
  • 5
    大統領選討論会で大惨事を演じたバイデンを、民主党…
  • 6
    エリザベス女王が「誰にも言えなかった」...メーガン…
  • 7
    爆破され「瓦礫」と化したロシア国内のドローン基地.…
  • 8
    ウクライナ軍がロシアのSu-25戦闘機を撃墜...ドネツ…
  • 9
    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…
  • 10
    ガチ中華ってホントに美味しいの? 中国人の私はオス…
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    爆破され「瓦礫」と化したロシア国内のドローン基地...2枚の衛星画像が示す「シャヘド136」発射拠点の被害規模
  • 3
    ミラノ五輪狙う韓国女子フィギュアのイ・ヘイン、セクハラ疑惑で3年間資格停止に反論「恋人同士だった」
  • 4
    ガチ中華ってホントに美味しいの? 中国人の私はオス…
  • 5
    「大丈夫」...アン王女の容態について、夫ローレンス…
  • 6
    メーガン妃が「王妃」として描かれる...波紋を呼ぶ「…
  • 7
    ウクライナ戦闘機、ロシア防空システムを「無効化」.…
  • 8
    キャサリン妃は「ロイヤルウェディング」で何を着た…
  • 9
    衛星画像で発見された米海軍の極秘潜水艇「マンタレ…
  • 10
    貨物コンテナを蜂の巣のように改造した自爆ドローン…
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    ラスベガスで目撃された「宇宙人」の正体とは? 驚愕の映像が話題に
  • 3
    ニシキヘビの体内に行方不明の女性...「腹を切開するシーン」が公開される インドネシア
  • 4
    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「…
  • 5
    「世界最年少の王妃」ブータンのジェツン・ペマ王妃が…
  • 6
    接近戦で「蜂の巣状態」に...ブラッドレー歩兵戦闘車…
  • 7
    新型コロナ変異株「フラート」が感染拡大中...今夏は…
  • 8
    ヨルダン・ラジワ皇太子妃の「マタニティ姿」が美しす…
  • 9
    早期定年を迎える自衛官「まだまだやれると思ってい…
  • 10
    我先にと逃げ出す兵士たち...ブラッドレー歩兵戦闘車…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中