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中国人民銀、MLF通じ流動性支援を強化 金利据え置き

中国人民銀行(中央銀行)は16日、期日を迎える1年物中期貸出制度(MLF)融資をロールオーバーし、銀行システムへの流動性支援を強化した。金利は市場の予想通り据え置いた。写真は2018年9月、北京で撮影(2023年 ロイター/Jason Lee)
[上海 16日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は16日、期日を迎える1年物中期貸出制度(MLF)融資をロールオーバーし、銀行システムへの流動性支援を強化した。金利は市場の予想通り据え置いた。
声明で銀行システムの流動性を適切に保つために1年物MLFを通じて金融機関に7890億元(1079億6000万ドル)を供給したと発表した。金利は2.50%で変わらなかった。
5000億元相当のMLF融資が期限を迎えることになっており、人民銀は過去3年近くで最大となる差し引き2890億元を供給した。
ロイターが先週実施した調査で市場関係者はMLF金利の据え置きを予想していた。
UOBチャイナのグローバル市場部門ディレクター、ストーン・チョウ氏は16日のオペ(公開市場操作)について「人民銀は市場のストレスを緩和するために流動性を提供したいと考えている」との見方を示した。
多くの地方政府が今月、負債を返済するための特別債を発行しており、アナリストは今年の発行額が少なくとも1兆元に達すると予想している。また10月の税納付も流動性ストレスを引き起こす可能性が高いとの見方もある。
ANZの中国担当シニアストラテジスト、シン・ザオペン氏は人民銀が20日に1年物最優遇貸出金利(ローンプライムレート、LPR)を5ベーシスポイント(bp)引き下げる可能性があると指摘した。
「人民銀は月に1回の緩和ペースを維持すると考えている」と述べた。
オックスフォード・エコノミクスも、第4・四半期の10bp利下げと12月の預金準備率25bp引き下げを予想した。