ニュース速報

ビジネス

ユーロ圏の基調インフレ、23年前半にピークを打った可能性=ECB

2023年08月04日(金)20時30分

欧州中央銀行(ECB)は4日、ユーロ圏の基調インフレ率がピークを打ったとみられると述べ、その他の価格も上昇が減速していると指摘した。フランクフルトの本部で2018年撮影。(2023年 ロイター/Kai Pfaffenbach/File Photo)

[フランクフルト 4日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は4日、ユーロ圏の基調インフレ率がピークを打ったとみられると述べ、その他の価格も上昇が減速していると指摘した。

4日公表した文書で「基調インフレの中央値や中間値は基調インフレが2023年前半にピークを打った可能性を示す」と指摘した。

食品・エネルギーを除外したものから、数学モデルを使ったより複雑なものまで約10の基調インフレ指標を検証したところ、その多くが全体的な消費者物価の中期的趨勢について有意なシグナルを提供したと説明した。中期的とは、数年を意味すると考えられている。

ECBは、それらの指標の「大半」に「減速の兆し」が見られたとし、直近7月のインフレデータはECBの予測と「おおむね合致」すると述べた。

今週発表された7月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値では、エネルギーと未加工食品を除くコアインフレ率が6.6%と、6月の6.8%から鈍化。エネルギーと未加工食品に加え、アルコールとたばこを除外したインフレ率は、サービス価格の上昇が加速した影響で横ばいの5.5%だった。

ECBは、独自に算出している基調インフレ指標のPCCI(Persistent and Common Component of Inflation)が「サービス価格も減速し始めた」ことを示すと指摘。独自の基調インフレ指標が6月は2.9─6.9%となお幅が広かったものの、予測力が最も高い指標はレンジの下限から中間の範囲内に収まっていたと説明した。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

豪下院、16歳未満のソーシャルメディア禁止法案可決

ビジネス

ドイツの「債務ブレーキ」緩和すべき=メルケル前首相

ワールド

NZ中銀、政策金利0.5%引き下げ 追加緩和を示唆

ワールド

中国工業部門利益、10月は前年比10%減 需要低迷
MAGAZINE
特集:老けない食べ方の科学
特集:老けない食べ方の科学
2024年12月 3日号(11/26発売)

脳と体の若さを保ち、健康寿命を延ばす──最新研究に学ぶ「最強の食事法」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳からでも間に合う【最新研究】
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    リュックサックが更年期に大きな効果あり...軍隊式トレーニング「ラッキング」とは何か?
  • 4
    放置竹林から建材へ──竹が拓く新しい建築の可能性...…
  • 5
    「健康食材」サーモンがさほど健康的ではない可能性.…
  • 6
    こんなアナーキーな都市は中国にしかないと断言でき…
  • 7
    早送りしても手がピクリとも動かない!? ── 新型ミサ…
  • 8
    トランプ関税より怖い中国の過剰生産問題
  • 9
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 10
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対する中国人と日本人の反応が違う
  • 4
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 5
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 6
    寿命が5年延びる「運動量」に研究者が言及...40歳か…
  • 7
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたま…
  • 8
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではな…
  • 9
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 10
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 7
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 8
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 9
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 10
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中