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23─25年のロシア産原油平均価格、55ドル超に=中銀予想

ロシア中央銀行は11日付のリポートで、国産の主要油種であるウラル原油の2023─25年の平均価格は1バレル=55ドルとの見通しを示した。写真は、ロシア・ナホトカ港そばの原油ターミナルの遠景。2022年8月12日に撮影。(2023年 ロイター/Tatiana Meel)
[モスクワ 11日 ロイター] - ロシア中央銀行は11日付のリポートで、国産の主要油種であるウラル原油の2023─25年の平均価格は1バレル=55ドルとの見通しを示した。国産石油全体の平均価格はより品質の高い油種も加わるため、この水準をやや上回るという。
ロシアのウクライナ侵攻を機に、西側諸国は対ロ制裁の一環として、ロシア産原油の取引上限価格を60ドルに設定しているが、中銀の見通しはそれを下回った。23年度国家予算では、ウラル原油の損益分岐点価格は70.1ドルと想定されている。
ロシアの国家財政において石油価格は非常な役割を果たしており、注目されている。1─4月の歳入不足は3兆4000億ルーブル(440億ドル)と、過去最高を記録した。
リポートは「23─25年のウラル原油価格は55ドルに据え置いた。全体の輸出価格は他の油種の高さを踏まえると、これよりやや上回る」と説明した。
ロシアはウラル原油の他、シベリアン・ライト、ESPO、Skol、ARCOなどを輸出している。 シルアノフ財務相は、23年度の歳入不足額は国内総生産(GDP)の2%を超えることはないとの見解を繰り返している。ただ、大半のアナリストはこれに否定的だ。