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銀行不安で金融政策鈍ればインフレ加速も=独政府経済諮問委
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ドイツ政府経済諮問委員会(5賢人委員会)は22日、金融市場リスクによって金融政策が鈍った場合、高インフレが予想以上に長引くか、さらには伸びが再び加速する可能性があると警告した。フランクフルトの夜景、2021年撮影。(2023年 ロイター/Kai Pfaffenbach/File Photo)
[ベルリン 22日 ロイター] - ドイツ政府経済諮問委員会(5賢人委員会)は22日、金融市場リスクによって金融政策が鈍った場合、高インフレが予想以上に長引くか、さらには伸びが再び加速する可能性があると警告した。
年2回の報告書で「最近の金融市場リスク増大は中央銀行のインフレとの闘いを一層困難にしている」と指摘。インフレ率について「徐々にしか低下せず、予測期間を通じて高止まりする」とし、その結果、購買力が失われ、金利上昇を伴う金融引き締めが続き、経済不確実性の高い状態が続くことが企業投資を減退させるとした。
ドイツ経済が年内に穏やかな景気後退に直面するという予測を修正し、国内総生産(GDP)は2023年に0.2%、24年に1.3%それぞれ成長するとの見方を示した。これは政府予想と一致する。
インフレ率予測は23年が6.6%、24年が3.0%となっている。
このところの銀行セクターの混乱について委員の1人は、銀行に対し頻繁にストレステストを行い、監視する必要があると指摘した。また別の委員は、2008年の金融危機時のように金融安定性は損なわれていないとしながらも、急速に変化する状況下で銀行はより先手を打っていくべきとの見解を示した。