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米上院、債務上限引き上げ法案可決 下院に送付

2021年12月15日(水)10時39分

12月14日、米上院は、連邦政府の債務上限を2兆5000億ドル引き上げ31兆4000億ドルとする法案を50対49で可決した(2021年 ロイター/Jonathan Ernst)

[ワシントン 14日 ロイター] - 米上院は14日、連邦政府の債務上限を2兆5000億ドル引き上げ約31兆4000億ドルとする法案を可決した。米国債のデフォルト(債務不履行)回避に向け、下院も同日中に法案を取り上げる見通し。

上院での採決結果は賛成50、反対49と、党の方針に沿った形となった。

民主党上院トップのシューマー院内総務と共和党のマコネル院内総務が先週、上院の単純過半数で債務上限を引き上げられるようにする別の法案で合意し、上下院で可決されたことを受け、民主党単独での引き上げ法案可決が可能になっていた。

イエレン財務長官は議会に対し、15日までに債務上限を引き上げるよう求めてきた。

シューマー氏は、今回の引き上げにより、来年11月の中間選挙後である2023年までの資金繰りに対応できる見通しと述べた。

「(民主、共和)両党が蓄積した債務が問題となっているため、債務上限に関する手続きを円滑にするために協力できたことは喜ばしい」と強調した。

一方、下院共和党のアリントン議員は下院議事運営委員会で、マコネル氏が債務上限に関する法案でシューマー氏と合意したことに失望していると表明。「戦時中でもないのに」米国の債務は第2次世界大戦以来の高水準にあると述べて懸念を示した。

これに対し、同委のマクガバン委員長(民主党)は債務上限を引き上げなければ米経済に「壊滅的な打撃を与える」ことをマコネル氏は理解していると応じた。同委は9対4の賛成多数で法案を承認し、本会議に送った。

ロイター
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