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ECB、買い入れ策終了への軌道維持
4月26日、ECBのドラギ総裁は、ユーロ圏の経済成長は引き続き「堅調」との認識を示した。写真はフランクフルトの記者会見場で同日撮影(2018年 ロイター/Kai Pfaffenbach)
[フランクフルト 26日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は26日の理事会後の記者会見で、ユーロ圏の経済成長は引き続き「堅調」との認識を示し、ユーロ圏経済は軟調となっているとの懸念を退けた。
ECBは今回の理事会で政策金利とともにガイダンスを据え置いたが、ECBが金融刺激策を徐々に解除していくとの市場の観測を強めていきたい考え。
市場ではECBは総額2兆5500億ユーロの刺激策を年内に終了させ、来年半ばにかけ2011年以来初めてとなる利上げに踏み切るとの観測が出ているが、関係筋は理事会後にロイターに対し、ECB当局者は市場の観測に違和感は持っていないとし、当局者がこうした市場の観測を乱さないよう留意していることを明らかにした。
また、この日の理事会では経済見通しの先行き不透明性に討議の大半が費やされたものの、政策の道筋変更が正当化されるには十分でないとの合意に至ったことを明らかにし、今後の動きについては6月、もしくは7月に示される公算が大きいとの見方を示した。
ドラギ総裁は理事会後の記者会見で、ユーロ圏では年末年始あたりに見られた高成長の「反動」が出ているとしながらも、ユーロ圏経済は引き続き堅調となっているとの認識を表明。「全般的に成長は堅調で、裾野が広い状態が続くと予想される」と述べた。
また、保護主義の脅威に絡むリスクは「より顕著」となったとの見方を示しながらも、ECBは刺激策の段階的な解除に向け正しい軌道に乗っていると確信していると強調。ユーロ圏の指標がここ数週間軟調となったことの背景には、天候要因、ストライキ、復活祭の祝日の時期などの一時的な要因があった可能性があるとの見方を示した。
ドラギ総裁の記者会見が進むなか、ユーロ/ドルは0.3%高の1.2197ドルとなった。
ジェフェリーズの欧州金融エコノミスト、マルチェル・アレクサンドロビッチ氏は今回の理事会について、「ECBの政策スタンスには何も変更はない。年内のテーパリング(量的金融緩和の段階的な縮小)に向け軌道に乗っている」と述べた。
ECBはリファイナンス金利を0.00%、限界貸出金利を0.25%、中銀預金金利をマイナス0.40%にそれぞれ据え置くことを決定。ガイダンスも維持した。
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