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トヨタ・日産など自動車4社、神鋼製アルミ板の安全性を確認
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10月19日、神戸製鋼所の品質不正問題で、トヨタ自動車は、品質データの改ざんがあったアルミ板について、安全性・耐久性に関する関連法規や同社の基準を満たしていることを確認したと発表した。写真は10日、神戸製鋼グループ東京本社で撮影(2017年 ロイター/Issei Kato)
[東京 19日 ロイター] - 神戸製鋼所<5406.T>の品質不正問題で、トヨタ自動車<7203.T>と日産自動車<7201.T>、ホンダ<7267.T>、マツダ<7261.T>は19日、品質データの改ざんがあったアルミ板について、検証した結果、安全性に問題がないことを確認したと発表した。問題が広がりを見せる中で、ひとまずユーザーの不安は和らぎそうだが、確認する必要のある部品は他にもあり、検証作業の完了までにはまだ時間がかかりそうだ。
トヨタは対象となったアルミ板を一部車両のボンネットやバックドアなどに使用している。直接購入のほか、仕入先経由で購入しているものもあるが、いずれも安全性や耐久性に関する関連法規や同社の基準を満たしていることを確認した。ただ、アルミ板以外の素材については「早急に確認作業を進めている」段階にあり、まだ全容の判明には至っていない。
日産はアルミ板をボンネットとドアパネルの外板に採用。歩行者保護性能など製品としての安全性に問題がないことを確認した。アルミ板以外についても、直接仕入れている鋼線・特殊鋼に規格外製品は含まれていなかったという。取引先経由で仕入れている部材については「引き続き調査継続中」としているが、現時点で問題は確認されていない。
ホンダはアルミ板を四輪車のドアやボンネットなどに使用している。直接購入分については、歩行者保護性能など同社が定める全ての安全基準を満たしていることを確認したが、部品メーカー経由で購入したものはまだ確認中という。バイクと耕うん機などのパワープロダクツには使用していない。
三菱自動車<7211.T>、SUBARU<7270.T>、スズキ<7269.T>は引き続き調査中。ただ、三菱自動車については益子修・最高経営責任者(CEO)が18日、直接購入したアルミ製品に関してはは「第一報として、コンピューター解析の結果、安全性等に問題はないとの報告を受けている」ことを明らかにしている。部品メーカーから納入されたものについては「非常に数も多い」ことから、「全体像を把握できる状況にはない」としている。
日本商工会議所の三村明夫会頭(新日鉄住金<5401.T>相談役)は19日の会見で「安全に問題がなかったと発表しているところが次々と出てきていることは良かった。逆だったら、社会的に大きな問題になった」と述べた。
神戸製鋼は安全性の検証結果について、早ければ来週後半にも発表する予定。
*内容を追加しました。
(志田義寧 清水律子)