ニュース速報

ビジネス

ギリシャ、「追加融資受け入れ見送り検討」報道否定  

2017年05月31日(水)02時05分

 5月30日、ギリシャ政府のツァナコポロス報道官は、国際債権団がギリシャの債務軽減で合意できなければ同国が7月の債務返済を見送ることを検討しているとのドイツ紙報道を否定した。写真はアテネの財務省ビル。2015年3月撮影(2017年 ロイター/ALKIS KONSTANTINIDIS)

[アテネ 30日 ロイター] - ギリシャは30日、国際債権団がギリシャの債務軽減で合意できなければ同国が追加融資受け入れを見送ることを検討しているとのドイツ紙報道を否定した。

これに先立ち、独ビルト紙は、ギリシャは包括的な債務軽減策が約束されなければ、70億ユーロ(78億ドル)の追加融資を受け取らない意向で、こうした状況に備え資金を確保していると報じた。

チャカロトス財務相は前日の自身の発言を歪曲しているとして、報道を否定。ロイターに対し、「私が意図したのは、関係各方面がコミットメントを遂行することで一致しているため、次回融資の実施は問題ではないということだ」とし、「だがギリシャ政府は、債務に関する明確な道筋が示されないまま融資が実行されても、国内経済の立て直しには不十分だと考えている」と述べた。

ツァナコポロス報道官もロイターに対し「(報道は)事実ではない」と指摘。「(ユーロ圏の財務相会合が開かれる)6月15日には解決策が得られるだろう」と述べた。

ギリシャは7月に75億ユーロの債務返済を控え、新たな融資が必要となっている。

ユーロ圏財務相は先週、ギリシャの債務軽減の条件を巡り、国際通貨基金(IMF)と合意できなかった。融資の実施も見送ったが、ギリシャが財政改革で著しい進展を遂げているとの認識を示した。

ギリシャが支援策終了後の債務軽減措置にこだわるのは、投資家にギリシャの債務が持続可能であることを示し、この夏にも市場に復帰したいためで、債権団に意見の相違を乗り越え、合意するよう求めている。

*内容を追加して再送します。

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

日本製鉄、米大領領のUSスチール買収禁止命令などを

ビジネス

トランプ氏政策、インフレへの影響限定的か バーナン

ワールド

ノルウェー首相、マスク氏に懸念表明 「他国の内政に

ビジネス

ユーロ圏労働市場、異例の底堅さ終了か ECB報告
MAGAZINE
特集:ISSUES 2025
特集:ISSUES 2025
2024年12月31日/2025年1月 7日号(12/24発売)

トランプ2.0/中東&ウクライナ戦争/米経済/中国経済/AI......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    空腹も運転免許も恋愛も別々...結合双生児の姉妹が公開した「一般的ではない体の構造」動画が話題
  • 2
    ザポリージャ州の「ロシア軍司令部」にHIMARS攻撃...ミサイル直撃で建物が吹き飛ぶ瞬間映像
  • 3
    「日本製鉄のUSスチール買収は脱炭素に逆行」買収阻止を喜ぶ環境専門家たちの声
  • 4
    ウクライナ水上ドローンが「史上初」の攻撃成功...海…
  • 5
    青学大・原監督と予選落ち大学の選手たちが見せた奇跡…
  • 6
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」…
  • 7
    地下鉄で火をつけられた女性を、焼け死ぬまで「誰も…
  • 8
    「妄想がすごい!」 米セレブ、「テイラー・スウィフ…
  • 9
    早稲田の卒業生はなぜ母校が「難関校」になることを…
  • 10
    気候変動と生態系の危機が、さらなる環境破壊を招く.…
  • 1
    地下鉄で火をつけられた女性を、焼け死ぬまで「誰も助けず携帯で撮影した」事件がえぐり出すNYの恥部
  • 2
    真の敵は中国──帝政ロシアの過ちに学ばない愚かさ
  • 3
    JO1やINIが所属するLAPONEの崔社長「日本の音楽の強みは『個性』。そこを僕らも大切にしたい」
  • 4
    カヤックの下にうごめく「謎の影」...釣り人を恐怖に…
  • 5
    イースター島で見つかった1億6500万年前の「タイムカ…
  • 6
    早稲田の卒業生はなぜ母校が「難関校」になることを…
  • 7
    ザポリージャ州の「ロシア軍司令部」にHIMARS攻撃...…
  • 8
    キャサリン妃の「結婚前からの大変身」が話題に...「…
  • 9
    青学大・原監督と予選落ち大学の選手たちが見せた奇跡…
  • 10
    電池交換も充電も不要に? ダイヤモンドが拓く「数千…
  • 1
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 2
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊」の基地で発生した大爆発を捉えた映像にSNSでは憶測も
  • 3
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 4
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼ…
  • 5
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 6
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 7
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達し…
  • 8
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
  • 9
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 10
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中