ニュース速報

ビジネス

イオン、3―5月期はGMS不振などで営業減益 価格訴求強化

2016年07月06日(水)19時21分

 7月6日、イオン は2016年3―5月期の連結営業利益が前年比5.8%減の328億円になったと発表した。写真は都内で2013年1月撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 6日 ロイター] - イオン<8267.T>は6日、2016年3―5月期の連結営業利益が前年比5.8%減の328億円になったと発表した。円高が海外事業の円換算収益にマイナスに働いたほか、総合スーパー(GMS)事業の不振も響いた。消費者の価格への視線は厳しくなっており、価格訴求を強化する方針を示した。

GMS事業は、営業赤字幅が拡大した。岡崎双一イオンリテール社長は会見で「思ったほど売り上げが伸びなかった」と振り返った。イオンリテールでは粗利益率は改善したものの、既存店売上高がマイナスだったほか、前年同期にはゼロだった新規出店が3店舗あったこともコスト増の要因となった。

食品スーパーや総合金融事業、ドラッグ・ファーマシー事業は増益となったものの、GMSと国際事業のマイナスをカバーできなかった。

足元の消費動向について、山下昭典副社長(財務担当)は「マイナス金利と株価は購買心理にかなり影響している」と指摘。冷え込んだ消費マインドに対応するため「価値訴求は重要で引き続き積極的にやっていくが、価格訴求にかなりのウエートを置く」(岡崎社長)と述べ、価格面での対応を強化して売り上げを確保していく方針を示した。

17年2月期の連結営業収益は前年比2.7%増の8兆4000億円、営業利益が同7.4%増の1900億円の見通しを据え置いた。トムソン・ロイターのスターマイン調査がまとめたアナリスト12人の営業利益予測の平均値は1897億円となっている。

*内容を追加しました。

(清水律子 編集:山川薫)

ロイター
Copyright (C) 2016 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

容体危機的のローマ教皇、「良い夜を過ごした」と教皇

ワールド

ロシア、長期的なウクライナ和平望むと表明 米の早期

ワールド

マスク氏、政府職員に成果報告要請 複数機関が返信拒

ビジネス

ECBに過度な利下げのリスク、ベルギー中銀総裁が警
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チームが発表【最新研究】
  • 2
    障がいで歩けない子犬が、補助具で「初めて歩く」映像...嬉しそうな姿に感動する人が続出
  • 3
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    見逃さないで...犬があなたを愛している「11のサイン…
  • 6
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 7
    深夜の防犯カメラ写真に「幽霊の姿が!」と話題に...…
  • 8
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 9
    トランプが「マスクに主役を奪われて怒っている」...…
  • 10
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 4
    細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チー…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    障がいで歩けない子犬が、補助具で「初めて歩く」映…
  • 7
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 8
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 9
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 10
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 8
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 9
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
  • 10
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中