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欧州市場サマリー(12日)
[12日 ロイター] - <為替> ユーロが対ドルで上げ幅を拡大し、アジアの取引時間帯につけた12年ぶり安値から値を戻した。同日発表された2月の米小売売上高が前月比0.6%減と、市場予想の0.3%増に反し減少したことを受けた動き。
為替電子取引プラットフォームEBSのデータによると、ユーロは0.668%高の1.06175ドル。アジア時間には2003年1月以来の安値となる1.0494ドルをつけていた。
ユーロ/円も0.3%高の128.50円。
ドル/円は0.44%安の120.92円。
<ロンドン株式市場>
続伸。買収提案を受けた金融のTSBや新薬の臨床試験結果に期待が高まる製薬大手アストラゼネカが買われ、全体水準を押し上げた。
TSBは23.5%上昇した。スペインの銀行大手サバデルが、1株当たり340ペンスで買収を提案した。
アストラゼネカは4.1%上昇した。心臓病に効果があるとされる抗血栓薬「ブリリンタ」の臨床試験結果の発表を週末に控え、期待が高まっている。
中型株では石油生産のソコ・インターナショナルが34.5%下落した。原油安が打撃となり、昨年の通期利益が54%減ったとの発表が嫌気された。
<欧州株式市場>
ユーロファーストがほぼ横ばいで取引を終えた。金融の英TSBに買収提案を持ちかけたスペイン銀行大手のサバデルが重しとなったが、企業の好調な決算発表が相場を下支えした。
FTSEユーロファースト300指数は0.27ポイント(0.02%)高の1574.72で取引を終えた。一時は1581.42まで上昇し、取引時間中として約7年ぶりの高値となった。
一方、DJユーロSTOXX50種指数は8.22(0.23%)安の3641.32だった。
サバデルはTSBに約26億ドルの買収提案をかけたことが嫌気され、株価が6.6%下落した。
<ユーロ圏債券> 周辺国の国債利回りが一段と低下し、なかでもスペイン10年債利回りは初めて1%を割り込んだ。
欧州中央銀行(ECB)が9日に量的緩和(QE)策の一環としての国債買い入れを開始してから4日目。この日はスペイン、イタリア、アイルランドが合計約130億ユーロの国債を発行したことで、ECBの買い入れ対象となる国債が不足するのではないかとの懸念が払しょくされた。
スペイン10年債利回りは、同国国債入札の落札利回りが低水準となったことを受け、0.993%まで低下。その後は若干戻し、終盤の取引では前日からやや下げた水準の1.09%で推移した。
一方、ユーロ圏中核国の国債には利食い売りが出て、独10年債利回りは5bp上昇の0.25%。その他の中核国の国債利回りも3─4bp上昇した。