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コラム
ForeignPolicy.com 外交エディター24時
中国ゲイ政策の「聞くな言うな」
アメリカでは、約20年ぶりに廃止される見込みの「聞くな言うな」政策の撤廃をめぐって議論が高まっている。米軍は同性愛者の勤務を禁じているが、「聞くな言うな」政策は本人が性的志向を隠せば入隊できるというもので、クリントン政権時代にできた妥協の産物だ。ところで、中国にも似たような政策があることをご存知だろうか。
それは「3つのノー」と呼ばれる政策で、不支持・不禁止・不促進を指す。「聞くな言うな」と違って、「3つのノー」政策は軍隊に限らない。同性愛者の生活のほぼすべての範囲に関して、中国政府が決定を下す際の指針となっている。
だが最近、アメリカに拠点を置く同性愛団体を公認するための採決が国連経済社会理事会で行われたとき、中国は積極的に反対した。「3つのノー」を掲げている中国がなぜ単に採決を棄権しなかったのかと、疑問の声が上がっている(5カ国が棄権した)。
もっとも、中国の同性愛コミュニティはこの10年間で徐々に広がってきた。同性愛は97年に合法化され、その4年後には中国精神医学会が同性愛を病気とみなすことをやめた。それに政府の公式見解にかかわらず、世間のゲイに対する態度は明らかに寛容になってきている。
「50歳や60歳の男性がカミングアウトし、10代の若者がカミングアウトし、誰もがカミングアウトしている」と、上海に7年住むシンガポール人のケネス・タンは言う。「ゲイ社会はとても活気にあふれている。こうした人々は皆生まれて初めて、現代中国史上初めてカミングアウトしているのだから」
──ブライアン・ファン
[米国東部時間2010年07月23日(金)14時44分更新]
Reprinted with permission from "FP Passport", 26/7/2010. ©2010 by Washingtonpost.Newsweek Interactive, LLC.
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